海への誘い（うみへのいざない）

森の中でカタツムリを見つけた。
ギュウリキマイマイと言うらしい。
カタツムリは蝸牛とも言う。
ギュウリキとは牛力かと思ったら
ギューリックという人物名が由来らしい。
カタツムリをじっくり観察したのなんて久しぶりである。
よく観察してみると実に不思議な生き物だ。

カタツムリに寄生するロイコクロリディウムという寄生虫がいる。
鳥の体内で卵を生み、鳥の糞に混じったその卵をカタツムリが食べる。
そしてカタツムリに寄生し脳を支配してしまう。
触手を芋虫のように動かし夜行性のカタツムリを昼間に活動させる。
カタツムリは脳も体も乗っ取られてしまうのだ。
芋虫のように見せるのは鳥にカタツムリごと食べさせるためだ。
寄生されたカタツムリは為す術もない。
恐ろしい…。
よくできていると言えばよくできている。
その映像を見ると実に不気味である。
そして気味が悪い。
脳も体も支配されてしまう。
恐ろしい話である。