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カテゴリ:思い出
暫く泣き叫ぶと気持ちが落ち着いてきた。 冷静になってくると、穴の様子が気になってきた。 やまんばはいつになったら出て来るのだろうか。 人の気配もやまんばの気配もしない。 何処かへ出かけているのだろうか。 好奇心に駆られて、恐る恐る穴に近づいてみた。 当時、おじくそ(臆病者)だった自分には考えられない行動だった。 我ながらおじくそのくせによくそんなことができたなぁと不思議に思う。 穴を覗き込んでみると外の風景が見えた。 青空と園庭の木々が見えた。 中には誰も居なかったし、埃の塊以外は何も無かった。 「もしかしたらやまんばは出かけているのだろうか」 「ここへ戻ってくるのだろうか」 しかし、穴の中は誰かが居る気配も住んでいる形跡もなかった。 そもそも壁の隙間なので狭い空間である。 割と冷静に「ふーん」と思った。 「これは嘘だな」と子供心に思った。 教室に戻ってから友達数人にそのことを話した。 そして真相をバラしたので先生に嫌がられた。 そんな記憶がこの歳になっても鮮明に残っている。 この話も、子ども達が小さい頃、寝る前によく話してあげた。 お父さんが子どもの頃…シリーズである。 この写真は西表島で撮影した。 ハブよりも恐れられているヤマンギの写真である。 ヤマンバではない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 11, 2020 08:30:04 PM
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