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カテゴリ:仕事
サイパンで働いていた頃、 某大企業の社長さんがたまに食事に誘ってくれた。 歴代の社長と違って、威圧感もなく、 見た目はやさしい物腰の人だった。 しかし、某大企業の社長だからあくまでも見た目だけだろうけど。 ダイビングショップの周りには半野良の犬や猫がいた。 社長はネコが好きだったので、我々は密かにネコ社長と呼んでいた。 食事した時の会話の中で、 「ダイビングは男子一生の仕事ではない」 「将来どうするの?」 そんな言葉が出た。 年長者から見たらそういう風に見えたのだろう。 今ならその気持ちも解らなくもない。 気にかけて心配してくれていたのだろうと思う。 しかし、当時は若かりし二十代のこともあり、 仕事が好きで誇りを持っていたこともあり、 反論して随分と生意気な口をきいた記憶がある。 日本に帰国することが決まり、挨拶に伺うと、 「やっぱり一生の仕事ではなかったな」 そう言って笑っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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