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カテゴリ:ちょっとした知識
うり坊さんから、質問を頂いたのですが、例によって、文字数が収まらなくなってしまいましたので、「日記」に書かせて頂きます。
質問は、工業的に生産されているイーストの危険性について、でした。 私としては、逆に危険性について、科学的根拠に基づいて書かれている、なにかしらの文献がありましたら、とても説明しやすいんですけれども・・・。 いや、そんなことをすれば、問題が生じるかもしれませんね。穏便にいきましょう。 ちなみに、私はイーストも自家製酵母も、両方とも使いますし、それらについては、問題なく思っている、という事を、最初に書いておきます。別にどちらでも、その酵母の資質に合ったパン(というより、パンに合った資質)を選択して、作ればいいんじゃないかなぁ、と、思いますが・・・。 さて、基本的に、イーストは工業的に生産されていますが、酵母を培地で純粋培養し、それを遠心分離器にかけて、培地と酵母を完全に分離し、しかも、洗浄し、乾燥させて、良くみかけるイーストが出来上がります。 確かに、培地にリン、窒素、廃蜜糖を使用しますが、それらは、酵母の生育に必要な「栄養素」で、植物の肥料にあたります。 もし、仮にそれらが洗浄後に、人体に危険がある程残留しているとすれば、酵母はそれ自身が一つの細胞のようなものですので、酵母自体、死んでしまうでしょう。 その死んでしまった酵母が、混入していたとすれば、確かに「有害」とは言えます(言えます、ですからね)。 ですが、身体に蓄積する程、毒性があるかどうかは、定かではありません。 大手工場で生産されるイーストは、極めて安全性の高い製品である、と、私は思っています。 安全性が、「完全」ではないのは、どの食品でも、同じことだと思います。 実は、私は「イーストの危険性」について、科学的な根拠に基づいて書かれているものを、何一つ読んだことがないんです。 しかし、言葉のすりかえを行って「危険性があるんやでー」と、大袈裟にしている文例は、上げることが出来ます。そういったのは、だいたい、イーストフードの危険性とごちゃまぜにしていますね。あまり、信用しては、いけません。<あーあ、結局、穏便じゃなくなっちゃった・・・ ちなみに、イーストフードの危険性は、過去「臭素酸カリウム」という発ガン性物質を使っていたことが由来してます(現在は業界で自主規制。しかし、某社で使用を再開した模様。安全性に関しては、各自の御判断で・・・)。 現在は、臭素酸カリウムの代用として、ビタミンC(アスコルビン酸)を使用しています。ビタミンCは、おなじみのものと同じですから。 もし、臭素酸カリウムを使用しているパンを食べたくなければ、大手製品でしたら、袋の表示に、きっちり書いてあります。リテイルなどのパン屋でしたら、まず、使用していないでしょう。まれに、あったりしますが・・・。 とにかく、化学製品について、やたら難しい名前なので、不安になりますが、化学製品に限らず、まったく自然のものでも、難しい名前にできますから、正確な知識に基づいて、考えていくべきことと、私は考えています。 なにも考えず、なにも感じず、生活していると、危険性に気がつきません。が、逆に安全であることにも気がつきません。 食品の安全性に関して、情報の開示は生産者側に必要な事だと思います。しかし、消費者が、それを関心事にしなければ、まったく意味がない事になります。 わざわざ、「安全性」を訴えなければ、食べ物を売る事ができないという世の中では、ため息をつくしかありません。そして、「安全性」を確認しなければ、食べ物を買う事ができないという世の中も、寂しいなぁ、と、思います。<ここは、感情論ですので、気に入らなくても、気にしないで下さい・・・。個人的意見です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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