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都内の小さなギャラリーの陶芸展に行って来た。 陶芸の作者は、私の大好きな女性であり、あこがれの女性、Mさんである。 Mさんは、息子と娘が保育所でずっとお世話になった保母さんだった。 そんな彼女が2年程前、50代半ばにして突然保育所をやめて、山奥に移住してしまったのだ。 家族全員が彼女のことを大好きだったし、私にとっても心から尊敬する女性だっただけに、ショックだった。 そして昨日、陶芸家としてのMさんに再会した。 彼女は美しくて、とても素敵だった。 彼女の作品も、とても素晴らしかった。 芸術的にはどうなのかは全くわからないが、彼女のやさしさとあったかさ、子ども達と心の奥底で響きあうことのできる感性、寄り添うようでいて凛としたきびしさが表現されていた。 お地蔵さんのお顔がとてもいい。 犬や猫や、観音様のお顔やお姿がたまらなく味があるんである。 「(保育所で共にすごした)子どもたちの顔を思い出して創ったのよ」 私は彼女のしゃべり方が大好きなんである。 ゆったりとしていてやわらかく、でもべたべたしているわけではない。 そんな彼女の世界が、そのまま陶芸に生きている感じがした。 ずっと「子どもたちとかかわること」を通して表現されてきたMさんらしさが、今度は見事に作品に表現されている。 人って、こんなふうに自分らしさを変えることなく新しい人生を生きることができるんだなあ。 彼女のように女性として美しく年を重ねるモデルがいてくださるので、私は年を重ねることが苦ではない。むしろ楽しみなくらいだ。 遠い山奥に住んでいらっしゃるので、会えるのは年に1回ほど。 でも、彼女が創った作品がそばにあれば、いつだって彼女の世界に触れることができる。 ばあちゃんは、小さなお地蔵様と花器を(ば~ちゃんもMさんのファン)。 私は不思議な形の仏様を。 娘は太ったすずめを。 夫はビアカップを。 それぞれ購入して、家に連れて帰った。 (息子は「俺は千手観音がほしい!」といっていたが、高額のためやむなく断念) 娘は寝るときもトイレに行くときも、Mさんの創ったすずめ(ぴーすけと命名)と一緒である。 私たちの暮らしのなかに、さりげなくMさんの気配があること。 それが、なによりもうれしいんである。 ↓仏様とすずめのぴーすけ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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