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清掃生活 * seinarukurashi

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2007.07.04
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出張先の地方都市にて。
駅ビルの小さな書店でその本が私を呼んだ。

「西の魔女が死んだ」(著:梨木香歩 新潮文庫)

西の魔女が死んだ.jpg

先日手元に贈られた宮迫千鶴さんの「魔女の森へ」を読んでからというもの、私の将来の目標?は、「魔女になること」に定まりつつある(わくわく)。

そんな私にとって、この本は「魔女つながり」の素敵な出会いであった。

以前からこの本は友人から「すごくいいよ!」と、すすめられていた。
でもなかなか縁がなかったのよね。

そして、なぜか浜松市の小さな書店で出会い、帰りの電車の中で一気に読んでしまった。

学校に行けなくなった中学生の女の子(まい)と、そのおばあさんとの物語。
魔女とは、つまりそのおばあさんのことなのだけど、まいはおばあさんから魔女になるてほどきをうけていく。
住み込みでの魔女修行。

その修行過程がとても素敵なのです。

魔女になるのに大事な修行は座禅や瞑想ではなくて、なんと早寝早起き、規則正しい生活、そして掃除や洗濯などの家事全般!

そこでまいは、ジャムの作り方、シーツのたたみ方、そして虫除けの薬草茶の作り方と使い方、などなどを身に着けていく。

森の中の植物の名前を知ること。
自分だけの居場所を作ること。
外部からの刺激にふりまわされずに、自分で決めること。

魔女(おばあちゃん)は言う。

「庭は毎日変化します。

 そして仕事をします。

 私はそういう毎日のほかにどんなことも望みません。

 変化を前もって知ることは、私からサプライズの楽しみを奪います」

魔女になるたしなみとは、俗なる連続である日々のいとなみを、あたたかい聖なる時瞬間に変えていくことに他ならない。
たとえそれが「死」を迎える瞬間でも。

この時代、その魔法を伝えられるのは、老いた女性だけなのだ。きっと。
女が年を重ねていくことは、こんなに尊い役割をになうということなんだ。

しかしこの物語には、俗なる世間の差別も出てくるし、「あなたの考えはもう古い」という娘世代からの批判にさらされる老女の一側面も出てくる。
(私は、こういうエピソードがちゃんと描かれているところがすごく大事だと思う)

そんな現実の中でも、魔女として聖なる時間を生きることができるとしたら。。。。

電車の中で、涙が止まらなくて困ってしまった。

地に足の着いた「魔女修行」がしたい方、必読の書です。





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Last updated  2007.07.04 08:51:37
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