カテゴリ:くらしのおそうじ
いや~、久々においちゃんに怒られちゃったな。
おいちゃんとはこの方、魚柄仁之助氏である。 私は、氏の実質的デビュー作「台所リストラ術」以来のファンである。 ファン、というよりは、お師匠様…と呼ばせていただきたい。 しかし、「元祖シンプルライフ」である氏の教えに出会って10年以上もたつというのに、不精の弟子である私は、いまだにシンプルライフにはたどりつけない修行の身。 そんな私が久々においちゃん(失礼…お師匠様)の新刊を手に取った。 「冷蔵庫で食品を腐らす日本人」(朝日新書) 「冷蔵庫の巨大化が、崩食を呼び寄せた! 「不要な買いだめ」「食の浪費」の戦犯は、あなた自身だった!」 というキャッチコピーがひたすら「痛い」。 「冷凍庫にストックしたままで食べもしない。 そんな食生活が豊かなのだろうか? 肉をたくさん囲い込むことで安心感を得てるっていうんだろうか?」 (本書p16より) ひ~ん、ごめんなさい~、それは私ですうう(泣)。 冷蔵庫内に死蔵品を増やし続ける私にとって、あまりにもまっとうな、しかし「こたえる」内容である。 しかし、おいちゃん(いや師匠)はそれだけでは終わらない。 冷蔵庫を巨大化しない生活術を、具体的に本書で伝授してくれる。 そして本書の後半に展開される、日本の食文化激変の歴史・フィールドワークの記録は必見である。 漁業と農業の変遷、工業化する農林水産業!? こんな社会に誰がした!!(怒) …はい、私です。 これらの責任の大半は、私たち消費者にある。 私の暮らし方で、その責任を返していくしかない。 いたってまじめな本である。 しかし、じ~んと涙がにじむ箇所が三箇所。 ホームレスとサラリーマンの話。 大阪のイカ焼き店「牧野」の話。 そしてラストの「京王井の頭線の24分」は、感動のエッセイである。 電車の中で読んで、泣いちゃった。 おいちゃん(もとい師匠)の生き方のスタンスがここに現れている。 偉そうぶらず、大きくならず、ちいさいままの暮らしを大事にする彼の生き方の原点だ。 私も再度原点に戻って、一から出直します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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