カテゴリ:こころのおそうじ
先日、兵庫県は姫路にある圓教寺という素晴らしいお寺に行ってきました。
山の上までロープウェイで上ると、そこは俗世間からはちょっとばかり隔絶されたような空間。 圓教寺というところは、映画「ラストサムライ」のロケ地で有名だそうで、西国三十三観音霊場第二十七番札所でもあるそうです。 縁あってお仕事でこの地を訪れることができて、しあわせでした。 早朝の座禅は、千年の歴史があるお堂の中で行われます。 お堂の中は真っ暗で、ろうそくの灯だけがたよりです。 大仏様のお膝元に座らせていただきました。 座禅中に、まぶたの裏側で、祖母が会いに来てくれました。 祖母は私が小学生の頃に亡くなりました。 晩年はさびしい思いをさせてしまったことを、子供心に悔いていました。 しかし、このとき再会した祖母は、若くて元気な姿をしていました。 エプロン姿で、幼かった私の名前をにこにこと呼びました。 こんなふうにありありと祖母の笑顔を思い出したのは、ほんとうに何十年かぶりのこと。 私はこんなに愛されていたのだなあ、と感じたしあわせな時間でした。 まあしかし、良い思いも悪い思いも、すべてはまぼろし。 せっかく座禅をさせていただいているのだから、しがみつかずに反芻せずに、静かにその「思い」から「離れる」ことにいたしました。 厭離一切倒夢想(おんりいっさいてんどうむそう) ↑なんて般若心経の一文を思い出しつつも、 やはりあのあたたかな祖母の笑顔が、いつまでもからだに残っていて、しあわせなのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.09.14 08:50:15
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