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2006年10月05日
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カテゴリ:Daily life(雑感)
続くけど…
例の「おしゃれ工房」に出ている重松さんのエッセイ…

「花の色は 移りにけりないたづらに
我が身世にふるながめせし間に」
絶世の美女として名高い、小野小町の作品である。
現代語に訳せば
(桜の花の色はすっかりかわってしまった。
なすこともなく、長雨が降り続いていた間に)
これは表面上の歌の意味。で、そこから
(美しかった私の容姿もすっかり色あせてしまった。
我が身をむなしく世に置いて時が過ぎ、ぼんやりと物思いに
ふけっていう間に)
という隠れた意味が浮かび上がる。「ふる」は「(雨が)降る」
であるし、時が経つという「経る」でもある。また、「ながめ」
は「長雨」と「眺め」に掛かっている。そんなふうに、いくつか
の言葉が掛詞(かけことば)、ダブル・ミーニングになっている
から歌の意味も二重になるわけだ。
----略------
実際、降りしきる雨をぼーと眺めている時、僕達は「永遠」や
「無限」というものを無意識のうちに感じとっているのではな
いだろうか。
----略------
規則的で途切れることのない雨音が、潮騒や瀬音のように、耳に
優しく撫でてくれる。雨の一粒、雨の一筋を目で追いかけること
はできない。でも、まなざしは確かに、ずっと、雨の降る動きを
受け容れている。細かい動きで目の前のちょろちょろするものが
あると気が散ってしまうが雨の場合決して邪魔になることなく
いつも見慣れた風景にやわらかいアクセントを与えてくれる。
そんなふうに雨をながめながら、ぼくはいろんなことをぼんやり
と考える。
----略------
ふとわれに返ると、5分、10分、15分……意外なほど長い時間が
経っていることに気づく。まさに「降る」は「経る」なのだ。
----略------
天気予報では、特に週末の晴天を差して「明日は絶好の行楽日和
になるでしょう」と言う。ならば、雨の日は「物思い日和」とで
も呼んでみたらいいんじゃないか。

ダブル・ミーニング…よく省吾さんも使うよね~♪
今日から暫く、関東は雨模様。
大好きな金木犀の香りも薄れてしまうけど
「物思い日和」楽しみますか?






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最終更新日  2006年10月05日 09時00分51秒
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