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カテゴリ:症例
前回の治療で、だいぶよくなったはず・・・でも本人はあまり良くなってないみたいな感じ。ん~?
しかし、よく話を聞いて見ると確実に良くなっています。 からくりはこう。 新患で来たときは歩くときにも踏み込むときにも右足の指に力が入らない。でも、今はもう歩くのは支障がないのである。 では、どうして不安がるのか? それは太ももを高く上げて足踏みをすると自分のからだを支えきれずにバランスを崩してしまうということだ。 つまり、欲が出てきたのだ。 回復レベルを5段階に分けるとすると、はじめの目標は3ぐらい。 それが今ではすでに3の状態になっているので、次は4のところに意識がいっている。その4のレベルができない。その4のレベルができないということに意識が向いているので「治るんだろうか?」と不安になっていたのだ。 何回か治療も受けているのでなおさらそう思うのだろう。 「このまま治らずに杖をつくようなったらと思うと夜、眠れないこともある」という。 この辺のことが分かったので、説明すると安心したようである。 今回の治療で、その4のレベルもかなり近くなっている。 本人にも「あ、らくになっている」と実感していただいた。 患者さんの言葉に惑わされずに、しっかりと問診することにより見えてくる。これには多少のカウンセリング技術と自分のした治療に信頼を持つことが必要だと思う。 我々は数十分の治療(施術)だけをしていればいいのではない。患者さんに希望を与え、治癒への道を導くことも大切な治療の一環なのだ。 ということをこの患者さんから改めて教わったような気がした。 臨床=勉強・研究である。 なんて、少し偉そうなことを書いてみました。 ありがとうございます。 そして、感謝いたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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