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カテゴリ:伊豆各地
●新幹線区 丹那トンネル慰霊碑から戻り、函南駅から1kmほど南に行った上沢という地区には、(新幹線区)という興味深い地名がある。 道路沿いには伊豆箱根バスの「幹線下」というバス停もあり大場行きの路線バスが1時間に1本走っている。 数百メートル上には「幹線上」のバス停もあるので見つけ易い。 近くにいた方に「新幹線公民館はどこですか?」と尋ねると親切に教えてくれた。 多分ここを目指して多くの見学者が来ているのだろう。 幼稚園の脇の入口に「新幹線区全図」と住宅地の配置図案内板がある。 今では、個人宅を実名で表記はしないのだが分かり易い。 公民館はすぐに見つかった。 ここは地域の集会場所として使われているようだ。 この場所は、先日ブログアップした「丹那慰霊碑」の絡みなのだが、在来線の丹那トンネルが開通した5年後の、1939年(昭和14年)に新幹線の元となる「弾丸列車」計画が進んだ。 東京から下関~韓国釜山~中国北京まで、時速200㎞で走る弾丸列車で、いずれは日本海に海底トンネルも掘り、その先もヨーロッパまで続く鉄道を夢見ていたのだった。 その先行工事として約8㎞の新丹那トンネルが掘られることとなった。 現在の函南駅周辺は工事現場となり、資材置き場や病院などが置かれていたため、工事作業員の仮の宿舎がこの地に建てられていた。 戦争などの財政難で2080mで工事は終了したが、その後の東海道新幹線に使われた。 当時の住所は「国有鉄道官有無番地」だったが、函南工事区長が「いつか走る」と信じて「新幹線」と名付けた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/05/22 10:25:05 AM
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