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テーマ:食べ物あれこれ(50345)
カテゴリ:フランス料理
「さ、寒い・・・」
ヨーロッパやアメリカで、飛行機を降りると、 そう感じることがある。 カナダやロシアではフル装備をしていても、 その他の国では、意外と油断する。 そんな寒い中で心を癒してくれるもの。 それが・・・ 「ポタージュ」だ。 思えば、昔、ハウス食品劇場などのアニメに出てくる、 貧しい欧州の子供達は、みんなポタージュを飲んでいた。 そう、ポタージュとは、冷め切った心に火を灯し、 力と友情を爆発させる原動力なのだ・・・ 日本では野菜やジャガイモなどをベースにした、 どろどろのスープのことをポタージュと呼んでいるが、 フランス料理で言うポタージュとは、「スープ」全般を指す。 すなわち、「ポタージュ」=「スープ」なのだ。 さて、ポタージュ=スープの歴史を簡単に見てみよう。 昔、人類が火を使うようになったときから、 ロシア料理のポトフやシチューのような、野菜や肉などを含んだ料理が、 作られ始めた。当初これらの料理をポタージュと呼んでいた。 その後、中世になって煮汁のみをを固いパンにつけて食べるようになった。 これが液体のポタージュの始まりと言われている。 液体だけのポタージュが徐々に浸透していき、 19世紀以降、液体部分だけを指してポタージュと呼ぶようになったのである。 続いて、ポタージュの語源であるが、 これは、「Pot」(鍋)である。 ポットで作られていたものということで、ポタージュになったのだ。 このポタージュ。通常以下の2種類に分類される。 1.ポタージュ・クレール(Potages claires) 透明なポタージュ。 コンソメが代表。 2.ポタージュ・リエ(Potages lies) とろみのついたポタージュ。 日本で言っているポタージュはこちらを指す。 コーンポタージュが代表。 このうち、形がなくなるまで野菜などを裏ごししたものを、 ポタージュ・ピューレと呼ぶ。 ちなみに、コンソメの元になるブイヨン、 ルーを延ばすときに使うフォンは、 共に、魚や肉などの素材のだし汁のことである。 それ自体が料理ではなく、あくまでダシの素である。 さて、夏真っ盛りに向かっているこの時期。 決してネタに困って、ポタージュにしたわけはない。 クーラーで冷め切った身体を癒すのに、 夏にポタージュを飲んでみよう。(ちょっとこじつけ・・・) マルサンアイポタージュスープ 180g お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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