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ベーグル・・・
そのドーナツを大きくしたような形は、 不思議と私の心を癒してくれる。 もはやアメリカの特産物のようになってしまったベーグルは、 アメリカのスーパーに行くと必ず売っている。 透明なケースに幾種類ものベーグルが並び、 今日のオススメを店員のおばちゃんに聞くと、 ニコヤカに答えてくれるのだ。 また、NYの屋台もいい。 屋台のおじさんが、ほかほかのベーグルを、 いつでも食べさせてくれる。 さて、ベーグルとは、 普通のパンよりも、目の詰まったエスニックパンだ。 噛み応えがあり、もちもちした感じが特徴。 味は、バターや卵を使わないため、他のパンよりも さっぱりしている。 作り方にも特徴がある。3つ特徴を挙げとくと、 1.茹でる(他のパンではありえないこの調理) 2.発酵時間が短い(気の短い人で作れる) 3.バター、卵を使わない(アレルギーのある人でもOK) という、変わったパンなのだ。 超簡単に作り方を書いとくと、 強力粉、砂糖、水、塩を良く混ぜ、 分割後に成型する。 発酵を30分程度させて、お湯で茹でる。 その後オーブンで焼いて出来上がりだ。 ここで、ベーグルの語源の2つの説を挙げておこう。 1つは、円形のパンを意味する、 イディッシュ語の"bugel"またはドイツ語の"bugel"から 来ているという説がある。 2つめは、ドイツのビューゲル[buegel]、 馬に乗るときのあぶみの意味だ。 確かに形が、あぶみ型だと言われると納得する。 この語源にも関するベーグルの歴史をちょっと見てみよう。 ------------------------------------------ 時は17世紀、場所はオーストリアのウィーン。 当時最強を誇ったオスマン=トルコは、 侵略の手をオーストリアに伸ばしていた。 オーストリアは陥落寸前まで追い詰められたが、 土壇場でポーランド王の援助を得て逆転。 最強のトルコ軍を撃退したのだった。 そんなオーストリアのユダヤ人が、ポーランド王に感謝の意を 込めて作ったのが、ベーグルだ。 当時、乗馬好きだったポーランド王の馬のあぶみの形になぞらえて、 ベーグルを作ったのだ。 これがベーグルの起源と言われている。 ちなみにトルコはこの後、衰退していくのだが、 ユダヤ人がこのとき倒したトルコ軍の、象徴である三日月マークを なぞらえて作ったのが、クロワッサンだと言われる。 ------------------------------------------ さてこうして出来たベーグルだが、さっぱりして美味しいということにより、 ヨーロッパに一気に広まった。 その後ロシア方面へ広がると共に、ヨーロッパへでの迫害を恐れたユダヤ人が、 アメリカに渡って来たときに、一緒にアメリカにももたらされた。 日本へは本当に最近になって、アメリカのモダンスタイルして、 伝わったのだ。 そんなベーグルは多種多彩。 チーズやハムともよく合うし、チョコやシロップで甘くしてたべても美味しい。 シナモンや、くるみを生地に入れ込んだベーグルもあるので、 選ぶほうが大変だ。 ちなみにニューヨークスタイルと呼ばれているものは、 麦芽と塩を使い、シナモンなどの素材とともに生地を練り、 茹でてオーブンで焼いたもの。 表面が固く、軽い感じがして、多くのバリエーションがある。 カナダのモントリオールスタイルというのも存在する。 生地に麦芽と卵を使い、塩を使わない。 ニューヨークスタイルのものより小さめで、少し甘みがある。 固く重い感じがするが、食べるとモチモチしている。 当初ユダヤ人が作ったのは、こちらに近いと言われている。 都会の喧騒に疲れるウィークデイは、 こんなヘルシーなベーグルを食べながら街を歩くのもいい・・・ ニューヨーカー絶賛のセサミ(ベーグル) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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