バリ島の民俗音楽 ガムランをご紹介致します。
実はこの
ガムランを皆様にご案内するつもりはありませんでした。
或るブロ友の方が、浜松の音楽博物館の記事を公開されていて、ガムランの楽器「グンデル」や「ガンサ」、「トロンポンorレヨン」などの写真を拝見させて戴き、忘れ掛かっていたガムラン熱に火が付いてしまったのです。
バリ島は民俗学的に、古代インドのカースト制度や叙事詩「
ラーマーヤナ」、ヒンズー教などが色濃く残り、その風習は他の地域にも影響を与えています。
小さな島ですが、大昔は百近くの国に別れ、それぞれが個別に文化を発展させていました。今もなお、その国だった頃の風習が残り、各地の元は王国だった町(村)には、王族の子孫と宮殿が残っています。
これらの町では、王立音楽団や舞踏団が編成されていて、現在も活発に活動している地域もあります。中でも
ウブドの町は活発な音楽活動や芸術活動が盛んな事でも有名です。
日本人にも人気の観光地ですが、民俗学的に興味深い土地ですので、一度いらっしゃられては如何でしょうか?
最初に楽器の説明を致しておきます。
最初のデータに映っている舞台の左右に箱の様な物を木槌で叩いて居る真鍮製の楽器が、「グンデル」と云い、主に主旋律を奏でる楽器です。箱は共鳴胴です。
お気づきになられると思いますが、左右のこの楽器の調律はわざとずらしてあり、うなりを生じるように作られています。また、片方の打鐘のタイミングを微妙に遅らせる事に依って、音が瞬間的に移動するような演奏もしています。高く調律したグンデルを「プギセップ」と云い、低めに調律したグンデルをプグンパンと呼びます。この様な機構の楽器なので、甘美な音色を奏でる事が出来るのです。
甲高い音は、グンデルに共鳴胴を取り去った真鍮製の楽器で「ガンサ」と云います。
それから時々聞こえるゴーンと鐘のような響きは、「ゴング」と云う真鍮の壺型の鐘です。
グンデルの内側に在るのが、「クンダン」と云う太鼓。
笛の音が聞こえてきますが、笛の名は「スリン」、良い響きの音です。
バリ島 ウブド ガムラン
スマララティ 1 Bali ubud Gamelan
この曲はバリ島のウブドと云う町のガムランです。
如何ですか?神秘的な響き、幽玄な感じの踊り・・・。バリでは日没からこの様な演奏が夜明け前まで続けられていました。これは観光客の為の演奏ですが・・・・。
ケチャ・ダンス 怒涛のオープニング
これは、バリ島で一番の信仰を集めている有名な「ウルワトゥ寺院」での「ケチャ・ダンス」です。
お聴きになられたように、男性ばかりが円陣を組んで「チャ・チャ」と歌いながら踊るダンスです。それから座ったままで歌と踊りが続きます。
バリ島
ケチャダンス
時と場所が変わりましたが、この様な感じで「ケチャ・ダンス」は続きます。
バロンダンス:
Barong; Gamelan Burat Wangi Spring Concert '06
最初にご案内しました古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」を題材にしたダンスです。
日本の獅子舞の様ですが、悪い精霊を聖なる神獣「バロン」が、王子と王女と共に倒すのを描いたダンスです。
観客をアドリブで笑わせたり、これは観光客の為の演出では無いかと思われます。
使われている楽器の演奏がよく見られるので、ご覧下さい。
バロンダンス:
Barong And Reog Dance - Part 1
無粋な説明は致しません。バロンダンスをお楽しみ下さい。
バロンダンス:
Barong And Reog Dance - Part 2
無粋な説明は致しません。バロンダンスをお楽しみ下さい。
バリ島のガムランは奥が深く、今回はここまでの説明で終わらせて戴きます。
次回を続けられる時間が御座いましたら、更新させて戴きます。
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