中小企業のビジネスモデル その2
人材採用については保守的にいこうってのがさっきの話だったけど,それは何も「消極的」という訳ではない.人材の価値は,「持って生まれた能力」はただの一部分で,「性格」や「考え方」,それに「努力をどれだけ続けられるか」によって決まってくるから,「能力」の高そうな人(で,でも中途半端な人材)をお金をかけて採用しても,大抵うまくいかないと思っている.正しくは,正しい考え方を持った普通の能力の人を,如何に(積極的に)現場で成長させるかというのが経営だと思う.まあそれはそうとして,中小企業が発展していくのは,決して新卒採用や広告といった「積極投資」ではないと思う.戦略には二通りがあって,(1)「経営者の才能」で勝負するパターンと,(2)「従業員の努力による深堀り」によるパターンがある.(1)の「あの会社は社長でもってる」という言葉は別に悪いことでもなんでもなく,能力のある人材は会社に社長しかいないというのはよくあることで,しかもそれは他社には真似の出来ないモデルである.大企業には組織力で負けるが,社長が出てくる一対一の勝負なら負けないというのが中小企業のビジネスモデルでありうるのだ.(2)の従業員の頑張りによるビジネスモデルもやっぱり昔からのモデルで,一人一人が熱意を持って働いていることも,地味なんだけど十分競争力になり得る.実際には,(1)と(2)の組み合わせによることが多いんだろうけど,長期的に多くの人を巻き込んでいく会社経営というものは,一時の派手な投資でhなくて,地味な努力により成功が達成されるってことだなあ.