やるべき仕事
経営者として,やるべき仕事は何かを考えることは多い.僕は半人前の経営者で,資金繰りや総務的なことは,一切やっていない.手形を切ったこともなければ,今月の支払いを心配したこともない.営業活動や,技術サポートも自分ではやったことがないし,製品開発もまああんまりよくわかっていない.社員のよくできる人にやってもらって,僕はといえば時折口を出すだけである.では何をやっているのかと言うと,うーん,難しいところ.暇かと言われれば,予定は詰まっているけれど,十分に時間はあるように思える.何もやっていないような気もするし,「人と話をするのが仕事」といえばそのような感じかなあ.こう考えていくと,結局は「自分のやるべき仕事は何か」っていう根本的な仕事観につながってくる.顧客訪問が仕事の営業職でも,顧客とのコミュニケーションが仕事であって,(必要ではあるけれど)移動のため,渋滞の中をじっとしているのが仕事ではない.確かに運転は疲れる業務だけど,手段であって目的ではない.経営者の仕事は,「会社を経営すること」だから,日々の会社の状況をじっと観察し,顧客の言っていること,メーカーの言っていること,ライバル業者の動向なんかに目を光らせておかねばならない.あんまり忙しい,忙しいばかり言っていると,良い情報も見過ごしてしまうし,チャンスに乗る余裕もなくなってしまうおそれもある.さて,僕の今「やるべき仕事」は何であろうか.なんだか学生みたいな問いだけど,こういうことをいつも考えながら日々過ごしています.