わかり易さ
その会社で働く社員にとって,大事なことは「わかり易い経営方針」,「わかり易い営業方針」,「わかり易い方向性」,などだと思う.打てば響く,会社が貢献し奉仕すべき顧客は誰か,パートナーとなってくれるメーカーや会社はどれか,敵は誰で味方は誰か,などはっきりと白黒つけることが大事なんだと思う.社員はみなまじめで,会社に対する忠誠心も強いことが,むしろ通常だと思う.なのに経営者が,明確な指針を出さずに,これもOK,あれもOK,でもすべてがケースバイケースで判断しようとか言っていると,結局何が正しいかわからなくなってしまう.結果として,力は結集されず,無難に仕事をしてしまうことになる.ただし,これまた難しいのは,社員に対しては以上のような明確な指針が大事なのだが,経営者はまたぜんぜん違う価値観を持つべきだ.経営者の仕事は,「矛盾する二つ,もしくは複数のことを,あたかも矛盾することなく解決し,より良いものを生み出す」ことだ.社員は白か黒で動くべきで,しかし経営者は白と黒から,より良い,たとえば赤色を生み出すことが求められる.革新を生み出すのが経営者の役割で,この意味で,経営はむしろアート,芸術の域に近いとも思う.当社がこれからどの様に発展していくかはまだわからない.でも方針は白か黒ではっきりさせたいと思うし,同時に経営者も僕は,革新を生み出したい.ほんと,会社って難しいと思うけど,だからこそ,楽しいんですよね.