経営者の役割
昨日と一昨日のエントリーに関連するが,そうすると経営者の役割とは,「適切な大きさの問題を提示し,自らなんとか取り組もうとする姿勢」であることになる.漠然とした自社の状況の中から,「適切な大きさの問題(課題)」を捉えて社内で提示する.そしてその問題が本当に魅力的であって,かつ,自らなんとか解決しようと努力を継続していると,自然と社内外から人が集まってきて,寄ってたかってその問題(課題)を解決しようとする,という流れになっているのではないか.考えてみれば,子どもの頃,広場になんとなく近所の知り合いが集まって,何とはなしに誰かがリーダーシップをとって「遊び」が始まっていた.広場に棒切れが落ちていれば,野球ごっこにもなればチャンバラごっこにもなるし,棒を投げたり折ったり,様々な遊びが派生していく.広場という空間と棒きれ,それに参加者の子供たちがいるだけなのだが,誰かが「適切な大きさの課題」を考えだし,それが魅力的であり,そして後から後から新しいルールなんかを考えだして遊んでいくと人が集まってくる.なんだかこれに似ているところがあるなあ.そうすると経営者の役割は,やはり「適切な問題(課題)」を常に投げかけることにあるのだと思う.自ら全部やってしまってプレーヤーの一人に埋没してしまうのもダメで,タイムリーで適切な大きさの課題を設定し,最初はみずから取組みルールを考えて,それで人々に提示する.次はこれ,その後はこれをしようぜと「遊び」を考えだした頃のように,課題を提示し続けることが経営者の一番大事な役割なんだろうなと思います.