自らを反省し、周りに感謝する
イチローが日米通算4000本安打を達成したが、その際に発した言葉がとても印象的だ。「4000本安打を打ったことよりも、8000回の失敗(凡退)を乗り越えたことが大きい」、「感動的な瞬間は自分で作るのではなく、周りの人に作って貰うものだと強く実感した」、というものだ。前者の言葉は反省を意味するし、後者は周りに対する感謝の意を表す。イチロー程の偉業を達成した人でも(人だから)、その様な気持ちを持ち続けることが出来る。そしてどちらの言葉も、「自分が」ではなく(それは当然として)、自分が生かされている「周り」を意識していることが分る。「自分が偉いから偉いのだ」ではなく、出来なかった自分を反省し(=8000回も失敗した)、祝福された時には「ドヤ顔」で返すのではなく、祝福してくれた周りに感謝する。単に「4000本安打が達成出来て嬉しい、自分を褒めてやりたいです」であれば普通の常識人、それを8000回も失敗したこと、周りが祝ってくれたことにびっくり感謝するところに彼の「変人」たるところが現れているのだろう。ビジネスマンも実は同じで、出来たことを手放しで喜ぶのではなく、常に反省する(そして悲しいかな、反省材料はいつでもある)、そして周りに褒められ評価されたならば、その人たちにこそ感謝することが大事だと思う。ビジネスマン、いや大人であればそういう心を持っていたいと思います。