本気の練習
最近中学校のジュニアや高校生の水球の練習を見ることが多い。水球は超ニッチスポーツだけどそれだけに、僕でもサポート出来ることは多いし、何よりやっている人たちが(保護者、OBも含めて)必死で頑張っている。で有力高校を卒業した若手OBが練習につき合ってくれているのを見ていて思ったのだが、彼らは現役よりもずっと実力が上だから、「指導的観点」からちょっと手を抜いて余裕のプレーをしてしまう。シュートを打てるタイミングで打ってしまうと、他の人にボールを回すことなくすぐに入ってしまう。それだと練習にならないから敢えて他の人にボールを回して、いわゆるフォーメーションなどの練習にする訳だ。しかし僕が思うにそれは正しくない。練習のための練習であればそれでもいいのだが、練習は試合のためにやるものだ。能力の高い選手だとこの距離からこのタイミングで打たれて入るということを、実力派OBであればその実力を見せつけて欲しいと思う。試合で活躍しようと思えば、練習の時に如何に試合をシュミレート出来るかが重要となる。試合と同じ必死さで泳ぎ、ディフェンスは真剣にシュートを打たせまいとし、オフェンスはそれをかいくぐって全力でシュートするという練習でないと、練習での予定調和的なプレーでは全く試合では通用しない。仕事でも同じだと思う。会議でなあなあの議論で分かった様な分かっていない様なことだと、結局顧客には説明も出来ず通用しない。社内では気不味くなるから多少商品設計が甘くても詰め切ることがないことで良いかもしれないが、結局売れなければ何の意味もない。それは世の中に通用するか、顧客は本当に魅力を感じて買ってくれるのか、皆が喜ぶスキームになっているのか、少なくとも社内では妥協なく詰めておかないと本番では話しにならないと思う。本気でやる練習、これをやり切るのは難しいことだけど、甘い様でぴりっとした雰囲気でプロの仕事をして貰うのが経営者の役割だと思うし、自律的にそれが出来るのがプロのビジネスマンだと思う。