勝てる土俵、勝てるやり方
ビジネスでもなんでもそうだと思うが、成功しようと思えば「勝てる土俵」を選んで「勝てるやり方」で勝負することが必勝法だと思う。「勝てる土俵」は与えられるものではなくて「選べる」し、「勝てるやり方」はその土俵を十分狭く選べば、その限られたセグメントで「ここまでやっている会社はないだろう」というやり方を実行することは可能だと思う。当社で言うと、昆虫に関わる分野はまだ広過ぎるので害虫分野に絞り、しかも市場規模が大きい農業害虫ではなくてニッチな都市害虫、しかも一般消費者ではなくて業務用分野だけに集中している。業務用都市害虫マーケットは規模で言うとたったの百億円未満(80億円程度)で、グリコのお菓子であるポッキーの年間売上が数百億円と考えると、超マイナーな業界である。これだけニッチな業界で、当社は、年間百回以上も顧客企業を対象に研修会を行い(無料だけどかなり専門的)、相当IT投資をして業務を効率化し、全国ネットワークを構築したり、世界中の論文をチェックしながら研究開発を原料メーカーとも協力して真剣に行い、もちろん担当者が顧客を訪問しながら営業活動もしているのだから、「勝てる土俵」で「勝てるやり方」を実行していることになると思う。それでも油断は禁物で、ニッチなところでこれだけやっているのだからというのは、段々と効果が薄れてくる。上記の経営戦略で既に15年以上やってきて、少しずつ業績を伸ばしているものの、そろそろ一段上に行かねばならない時が来ていると思う。研究開発を深掘りして世界に通用する製品開発に成功するか、全国ネットワークを拡充して今までにないサービスを横展開していくか、この数年が勝負の時期かなと思っている。業績が良くても安心している場合ではない、いつも挑戦だし、挑戦することと社会により貢献できるのだと思います。