イチローが子供達に伝えたいこと
最近、米メジャーリーグのイチローが日本に帰ってきていて、子供達相手のイベントでこう語ったそうだ。自分に自信を持つチームメートから信頼されるやるべきことを自分で見つけられる「僕もいまだにできているか分からないけど、野球をやってきて感じた大事なことです。44歳もまだまだ頑張ろうと思う。」やはりその道で達人の域にいる人らしい、本質を突く表現だと思う。これはまさしくどんな分野でも、もちろんビジネスの現場でも通用することだ。自分に自信を持たなければ、社会のためになり顧客のためになり、かつ自社も成り立つ大きな構図は描けない。その自信には根拠は要らなくて、要は「自分ならできる」と思えることが必要だ。とは言え、自分一人ではできる事は限られている。チームとして目的を達成する仕組みの基に、チームメイトから信頼されてチームとして強くなる。こうでないと今の競争的な市場では生き残ってはいけない。そして一番大事な事は、やるべきことを見つける課題設定能力である。今の世の中で、特に戦後の先進国に追いついてしまった日本が会得しなければならない能力とは、置かれた状況での課題設定を正しく行う力である。歴史上、トップランナーを走る国の責務は、世の中が進むべき道を試行錯誤しながら示す先見力だと思う。その点、この「やるべきことを自分で見つけられる」能力はもっとも重要な力だと思う。これは企業活動でも同じで、皆と同じことを後追いでやっていても、競争力は付かない。置かれた環境で周りを見渡し、自社が得意なことで一番市場にインパクトを与える「秘策」を発明しなければならない。それが「やるべきこと」だと思う。そう、組織の中でも最も重要なのは、課題を正しく解決できる人間だけではない。そもそもの課題を見つけ出し、それを組織としての課題と認識させ実行できる人材が最も重要だと思う。当社は、もちろん、社会における課題設定、解決型の企業でいたい。そのためにはあくまで頭は柔らかく、視野は広く、将来を見通す能力を持った社員を育てていきたいと思います。