これからの組織に求められる情報共有力
最近、車を購入したディーラーに行って感じることがある。とにかくこの会社、横の情報共有が悪過ぎる。営業担当者、受付担当者、整備サービス担当者、本社のカスタマーセンターが全く連動していない。それぞれの人にいちいち事情や要望を伝えないと話が通じない。冬用タイヤから夏用タイヤに交換するのも、先方に預けているので取り寄せなければならない。サービスの人に取り寄せておいてくださいと伝えても、決して営業担当者からは連絡は来ない。それでいて、後日カスタマーサービスから電話が掛かってきて「先日のご入庫、如何でしたか?」と(事情も知らずに)電話が掛かってくる。アポを取って訪問すると、満面の笑みで営業担当者(僕の担当ではない)が迎えてくれるものの、「どちら様ですか?」って聞いてくる。そんなに来客もないのだから、かつナンバープレートを見れば推測出来るはずだから、「何々様、お待ちしておりました」くらい言えても罰は当たらないと思うのだけど(望み過ぎ?)。最近は、燃料が漏れているという、割と深刻と思える故障があったのだけど(しかも車検直後)、引き取りに行く都合が悪くて自宅に持ってきて貰ったのは良いとして、持ってきてくれた営業担当者に「で、結局何が悪かったのですか?」と聞いたら、「僕もサービス担当に聞いたのですが、専門用語が多くて分かりませんでした」という驚きの答えが返ってきた。車のディーラーの営業担当者が分からなかったら、顧客の僕はどうしたら良いのか苦笑するのみだったけど、結局修理報告書もまだ貰ってない。なんかおかしい会社なんだけど、入庫記録は残っていると思うので、明日辺りにカスタマーサービスから明るい声で「如何でしたか?!」って掛かってくるのだろう。これらの事態は個人の能力もあるのだろうけど、会社としての情報共有の仕組みも大いに関係あるだろうと思う。顧客データの共有、やり取りの記録、今日の予定、修理記録などが全て共有され、いくら気の利かない営業担当者でも朝礼かなんかで「今日の動き」を再確認するミーティングがあったり、スマホにプッシュ通知が出てきたりすれば間違いようもない。これは社風の問題でもあるしシステムの問題でもあるのだと思う。これからの組織は、たまたま担当している個人の能力に依存してはいけない。個人がナイスで優秀であるだけでは競争に勝てない。その人でなくても組織内の最善のソルーションを顧客にリアルタイムで提供できないと、情報共有システムと組織としての知恵を集める仕組みが整っている競合には間違いなく負ける。当社はリアルタイムの情報共有と知恵を集める仕組みで少しずつ勝ってきた。この強みをまた基本から磨かないといつでも危なくなる。最近日報書くのが遅くなったり、「情報共有したところで、、、」と分かってないことをいう人もいないではないのだが、原点に戻って徹底していきたいと思います。