大坂なおみ選手、優勝!
全米オープンで大坂選手が見事2回目の優勝を果たした。急遽WOWWOWを復活させて朝5時から試合を観たのだけど、女子の試合とは思えないスピーディーかつパワフルな展開で、とても良いゲームだったと思う。無観客での開催だったせいか、緊張の中でも淡々と試合は進み、優勝が決まった瞬間も表彰式の時も、喜びを爆発させることはなかった。これもコロナや黒人抑圧の問題があって、大坂選手にしても、手放しで喜べる状況でないことが影響しているのだあろう。で、テニス以外に話題になったのが、Black lives matterの活動。大坂選手も前哨戦をボイコットすると一回は言ってみたり、全米オープンでも被害者の名前が入った7種類のマスクを順番に付けたことが話題(物議)になっていた。この点、大坂選手としては、こんな時にテニスなんてしている場合ではない、観客もテニスよりもそちらにもっと注意を払うべきだと、自己否定にもなりうる様な気持ちだった様だ。これに対して外野の声は煩い。海外ではどんな評価かは分からないが、日本では「スポーツに政治を持ち込むな」と言う声も少なからずあった様だ。僕は、国中で問題になりデモが多発している問題に対して、若いスポーツ選手であっても意見を言っても良いし、そのことで葛藤があっても当然だと思う。まさしく大坂選手が言った様に、「テニスプレーヤーである前に一人の黒人女性だから」である。この手の、「何々が専門なのだから、他のことは考えなくても良い、言わなくても良い」と言う考えは、窮屈だし、人間の本質でもないと思う。「ビジネスマンは商売のことだけを考えていれば良く、社会問題には興味を持たなくても良い」とか、「スポーツマン、芸能人は政治に口を出すな、意見を言うな」とか、そんなことを言い出すと「男は、、」とか「女は、、、」とかもおかしいと思う。人間は、色々なことを考え、試行錯誤し、色んな立場を同時に持つものだ。誰かの親であったり子供であったり、地域住民であったり、企業人であったり、主権を持つ国民であったり、趣味人であったり、一人の人間が様々な面や役割を持つことが当たり前だと思う。当社の例で言うと、敢えて「公私混同」を勧めている。企業人として収益を出すこと、顧客に貢献することは当たり前、同時に良き過程人であり、良き市民であることも同等に重要だと思う。会社という「公」の理屈が勝り過ぎれば、儲かるためには何をしても良いと言うことにもなりかねないし、そこには「善意」とか「公正」、「誠実」と言う私人としての道徳観も必要だと思うからだ。話は全米オープンから随分逸れてしまったが、大坂選手、おめでとうございます。手放しで喜べる社会が来ることを願い、当社も社会のためになる様、頑張ります。