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人気ブログランキングに登録してます。タイトルに興味をもたれた方はこちら------------------------------≪間違ったクロスセルを正そう ≫ ◆クロスセル。 マーケティングを勉強したことがある方なら、誰もが聞いた事 のある基本的な言葉ですね。 簡単に説明すると、購入した・しようとしている商品と関連性の 高い商品を同時に薦める行為のことを指します。 解りやすい例で言えば、マクドナルドの 「ハンバーガーと一緒にポテトはいかがでしょうか?」 アマゾン・ドット・コムの、 「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」 これらは代表的なものですね。 ◆クロスセルは客単価UPの手段としては、コストもかからず 非常に有効な手段の一つであることは間違いありません。 だからといって、 「よぉ~し うちも今日からクロスセルに力を入れるぞぉ~!」 などと単純に考えたら、逆効果になるパターンもあるって ご存知でしたか? いくら関連性があるからといって・・ なんでもクロスセルが有効かと言えば、実のところ そうではありません。 逆にクロスセルによって、お客が離れる理由になる パターンだってあるのです。 恐ろしいですねぇ~ 実は、このことに気付かず損をしている企業が 以外と多い多い。 お客の立場で考えれば、実は簡単にわかるコトですが、 ついつい商売人の立場で物事を考えてしまうことが 原因なんですね。 ◆例えば以下のような例を挙げてみます。 低血圧で悩んでいるご婦人がいらっしゃったとします。 多少貧血気味で、立ちくらみがするコトもしばしば。 もっと快適に朝を迎えたいなぁと悩んでいらっしゃいます。 この方を仮にAさんとしますね。 Aさんは、たまたま朝刊の折込チラシで健康食品会社 K社が扱う低血圧によく効きそうな健康食品Xを見つけ、 電話注文したとします。 K社は受注後、すぐに発送の手配を整えます。 注文のあった健康食品Xを梱包し、クロスセルのセオリーに 従い、別の関連性の高いY、Zの商品チラシを同梱し、すぐさま発送。 次回発注時にはY、Zの商品購入を促すことが目的です。 K社は新規顧客を獲得したばかりか、更に客単価UPにつながると 期待は大です。 売上高=客数×客単価 この式からいくと、客数も1人増え客単価もUPと言うことなし! しかし、そうはいかないのが現実です。 数日して、AさんのもとにK社からの商品が届きました。Aさんは、商品確認を行うと同時に同梱されたチラシに目を通します。 同梱のチラシを見たAさんは、 なんと・・・ とても不安な気持ちになってしまったのです。 ◆認知的不協和に陥った! 認知的不協和とは 『わかりやすく言うと、この判断は正しかったのだろうか?』 という精神的な不安に陥ることを指します。 こういう精神状態の場合、解消方法として人は自らの行動についての 理由づけを工夫しようとします。 この行動は、自己を正当化させることが目的です。 有名なのが、『甘いレモンとすっぱいブドウ』の話です。 色々と考えた結果、人は大失敗をしたとき 甘いレモンの合理化とすっぱいブドウの合理化を使って 認知的不協和を低減させようとします。 甘いレモンの合理化では、 自分が選んだほうのポジティブな面を強調し、 ネガティブな面を無視する。 逆にすっぱいブドウの合理化では、 選ばなかった方のネガティブな面を強調し、 ポジティブな面は無視する。 よく考えてください。 甘いレモンとすっぱいブドウ。 あなたも、こんな経験ありませんか? ◆話を元に戻しまして。。 なぜ?Aさんは認知的不協和に陥ってしまったのでしょうか? それは・・・ 関連商品Y、Zに関する同梱チラシを入れてしまったからなんです。 Aさんの気持ちを再現すると、低血圧に効きそうな商品Xを 頼みはしたものの、関連商品Y,Zのチラシを同梱したことに より、本当に自分が選んだXが果たして正しかったのだろうか? もしかすると私の場合、XよりもY、Zのほうが向いていたのでは ないだろうか? Aさんは、このような気持ち・・ つまり認知的不協和に陥ってしまったのです。 続けてAさんは、このように思います。 あの会社、どうして電話注文したときにY、Zの紹介を してくれなかったのかしら? なんだか不親切な会社だわ・・ となります。 こうなると、クロスセルで売上UPどころか、 顧客流出まっしぐらとつながってしまうわけですね。 では、この場合どのような対応が理想的だったのでしょうか? ◆甘いレモンの合理化を使うべきなんです。 誰もが、初めての判断には不安が付きまとうものです。 その金額が高額であればあるほど、認知的不協和という 心理状態に陥りやすくなります。 だからこそ、お客に対し 【 あなたの判断は決して間違っていません。正しい判断をされましたね 】 とお客が満足するようなコトを行ってあげるべきなんです。 今回の例で言うと、購入したXという商品が如何に優れた商品か? Aさんにどれだけ向いているか?を後押ししてあげるようなものを 同梱物とすべきだったんですね。 具体例としては同様の悩みを持ち、この商品を使用することで 問題が解決した、お客の声集などは有効なツールの一つだと思います。 そのようにして認知的不協和を取り除いてあげ、 数度のリピートを繰り返した後に、他の関連性の高い商品を薦めてあげると、 そこで初めてクロスセルが通用するわけです。 まずは完全に自社の顧客となるまでの間は、Aさんの判断が正しかった という事を徹底的に教えて挙げるべきなんですね。 (勿論、正しい商品を薦めておく事が前提ですよ) それにも関わらず売りやテクニックが先に出てしまうと、 やれクロスセルだぁ! 次はアップセルだぁ! とお客本位を忘れ、自分本位な行動をとりがちになりますね。 ◆商売はあくまで、お客本位です。 テクニックは、お客本位を理解したうえで適切なタイミングで 使うから効果が出るわけです。 策に溺れないように、しっかりお客を見て 日々のマーケティング活動を行いましょう! 本物マーケティングと言えば こちら