真実を口にすると 全世界を凍らせる
詩人の吉本隆明の「廃人の歌」という詩に、次のような一節があります。『ぼくが真実を口にすると ほとんど全世界を凍らせるだろうといふ妄想によって ぼくは廃人であるそうだ』ここで妄想とされているのは『真実を口にすると ほとんど全世界を凍らせる』という事ではありません。そう思うことが『妄想』だと言うことです。実際のところ、人の心の真実や社会の真実は、それを知ることに対する抵抗は、恐ろしいほど大きなものがあります。本当に自分のこととして考えた場合、真実は人の心を凍りつかせてしまいます。廃人になる恐怖を味あわせられることになるでしょう。そのため心の専門家や社会(科学)の専門家は、真実から眼を背けて研究活動にいそしんでいます。つまり『真実を口にすると、ほとんど全世界は無視する』ことになります。つまり凍らせられないわけで、『凍らせる』と思うことは『妄想』と言うことになります。ハートセラピーとは?