395884 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

「Cast off ~小さな君のその手を抱きしめるために~」

「Cast off ~小さな君のその手を抱きしめるために~」

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Calendar

2007.06.09
XML
カテゴリ:SEX

タイヤが悲鳴をあげ

いろは坂を駆け上がる

「千蔵もっと飛ばして・・・」

フロントガラスに一片の結晶が解けては消えた

いつしかそこは銀世界

一方通行の峠の道路は

気がつくと銀世界を嫌う車とすれ違っていた

この車でこれ以上の積雪は走れない

『引き返すよ』

そう彼女に告げて逆走を始めた

 


幸いにも宇都宮市内に入ると雪は止んでいた

『久々のデートだったのにね』

「天候はしかたないよ」

彼女と食事をしながら悪天候について話していた

お腹を満たし

日光に向けて再度アクセルを踏んだ

目当ては東武ワールドスクエア

今夜の宿は何処にしようか・・・

目的地だけを決めただけで

宿泊先は決まっていなかった

 


もう日光かなか?

夜も更け

宿を本格的に探した

久々に逢う彼女との一時を楽しむ為に

走る車窓からライトアップされた看板を見つけた

『今夜の宿はあそこで良い?』

「うん」

ウインカーを点滅させ敷地に乗り入れた

 


ライトアップされた看板とは裏腹に

『うん?』

首を傾げたくなるような造形の建物に不安を覚える

道中ホテルらしいホテルを目にする事がなかったので

覚悟を決めたが

彼女を誘い車から降りフロントを目指す

 


目の前から初老の女性が現れ・・・

「お客さん。宿泊ですか?」

『あ・・はい』

「ここで少しお待ちください」

そう言い残して初老の女性は何処かに消えた

しばらく彼女と立ちすくんでいると・・・

瓶ビールと乾き物を持って初老の女性が闇から現れた

「お客さん。これはサービスだから」

ニヤリと笑う初老の女性・・・

『ありがとうございます』

「若いっていいね。頑張るんだよ」

初老の女性は言い終わると背を向けてそこから立ち去った

思わず彼女と顔を見合わせて噴きだした・・・

『何を頑張るんだろうね?』

「知らない」

少し頬を膨らませ下を向いた彼女・・・

今は幸せな結婚生活を送っているのだろうか






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.06.10 07:04:57
コメント(2) | コメントを書く
[SEX] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X