395811 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

「Cast off ~小さな君のその手を抱きしめるために~」

「Cast off ~小さな君のその手を抱きしめるために~」

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Calendar

2008.05.19
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

吐きだした息が白く染まり

まだコートの手放せない

そんな季節に彼女は僕の前に現れた




会いに来る数日前に

愚かな事を聞いていた

ただ・・・

なんで僕に会いたいのか?

それが知りたかった




会ってから確かめたらいいのに

初めて会う事への不安から

どうしても聞いてみたかった



「私が貴方に会いたいから」

『それだけの理由?』

「うん」

『たったそれだけ?』

「私が貴方に会いたい。それで充分でしょう」

そう言われたら返す言葉を知らない

「ねぇ、お泊まりになるかも」

『一緒にお泊まり?』

こんな事を聞き返す僕は

空気が読めないのでしょうか・・・

「うふふ」

意味ありげに笑う彼女

『それってエッチするってこと?』

聞かなきゃいいのにね・・・




顔も知らない

本当の名前も知らない

この時点で知っているのは

携帯の番号とアドレスと偽りのHN・・・

そして何処かに影のある声だけ・・・






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.05.19 06:17:01
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X