ついに終わった歓喜の一日!
昨日は青森県五所川原市の合併10周年記念事業があり、
私はそのイベントの合唱の第九演奏会に参加した。
これが今朝の新聞に大きく載った。
この写真を見ると私のいるソプラノ側がばっちり写っている。
前二列に背丈の高い女子高生たちがたくさん。
私は前から三列目の左から二人目。
私はしっかり顔が見えていた。
会場は「ふるさと圏民交流センター」通称「オルテンシア」
オルテンシアとは、イタリア語で「あじさい」。
7月~8月上旬にかけて、100種、1,300本のアジサイを見ることができ、
また、1,109席のコンサートホール、408席のふるさと交流ホールを備えている。
中はこんな風にアジサイのステンドグラスが光を通してきれい!
私達は昼の公演だったのでわからないが、ホームページを見たら
こんな風に夜はライトアップが美しい建物のようだ。
実際は田んぼの真ん中にある郊外の周りに何もないとこだけどね~
この地で第九が開催されたのは実に10年ぶりだというので、それはもう五所川原の「奥津軽に第九を響かせる会」の実行員のスタッフたちはものすごいエネルギーのそそぎようだった。
今回はなんたって、市の大事業なので市長自らも最初は第九の練習に参加して、全く合唱未経験の市役所の職員の10名ほどもが第九のメンバーに借り出され、発声からドイツ語にも苦しみ、実に8か月もの練習をしたそうだ。
市長は公務が忙しいので途中でリタイアしたらしいが、大変こうした芸術事業に熱心な方のようだった。
そんなわけで今回は五所川原市で送迎バスを無料で出してくれたので助かった。
ここのホールはそんなに大きくはないのだが、なんたって音の反響がものすごく良くて、それの調整に結構指揮者は大変なわけだ。
というのは響かない会場だとオケがフォルテでも平気だが、響く会場だとオケの音が強すぎて聴こえ、合唱の方を殺してしまうことになる。
そんなわけで四楽章からはかなり気を使い、相当オケの弦楽器は音量を抑えられていた。
全体的にも指揮者にソプラノは前日に比べフラットだ、本番しっかり!と言われ、逆にバリトンは前日は草食系すぎると言われたのに今日はいいと言われた。
リハーサルが終わった後は昼食をとり(私等は大抵おにぎりの手弁当)後は着替えるまで暇なのでおしゃべりコーヒータイム。。
なんたってソプラノ49名、アルト71名、テノール29名、バリトン37名なもんで、オケに着替え室を占領された我々合唱メンバーは、小ホールの方の舞台上の幕裏が女子、舞台下が男子という形での着替えとなった。
そしていよいよ本番!!
しかしだ、第九は第一楽章から第三楽章まではオーケストラのみだ。
我々が歌う第四楽章までは1時間もあるわけで、その間ずっと椅子に整列で腰かけて、じっとしていなければならない。
ただひたすら待つ・・・
そのうち困ったことが出てきた。。
ああ、眠い。。
❝いかん!、テレビにどこ映るかわからない、❞と自分に言い聞かせ、目を見開いて指揮者をしっかりと見つめる。
だが、眠い、❝ちょっと目をつぶって・・・❞ ❝いやいかん!❞
で、目をさらに大きく開けて又指揮者をしっかり見つめる。
指揮者は髪振り乱し、汗をかき、リハーサルの時は椅子にすわっていたのが立つとすごいエネルギッシュに変貌するから異次元になるのだ。
それなのに私は目を開けたまま首が何度かコクリと小さく前に倒れ❝気づかれてないよな・・・❞などと。
とにかく眠さに耐え、椅子の固さによるケツの痛さに耐え、やっと待ちに待った第四楽章!
合唱メンバー全員が一斉に立つ時の快感は実にたまらない!!
❝さあ、行くぞ!❞って感じ。
ソリストから始まり、合唱が入るともうイケイケどんどんで、テンションマックス。
前回青森の第九の時のDVDを見たら笑顔が足りないと思ったので、今回は顔全面の笑みを意識。
ドイツ語発音意識で巻き舌も前回よりもかなり巻け、唾をばっちり飛ばした。
県内中の応援ですごい人数の大合唱団のうえに会場の響きがいいもので、すごい音量だった。
もちろんブラボー!の連発。
その後は着替え。
しかし、終わった後の着替えは、始まりと違って、さすが年配者多いからか、男女一緒に適当にやっていた。
まるで混浴風呂みたいな変な光景。。
でもいくらなんでもと、私は女の身だしなみを崩さず、トイレで着替え。
そして打ち上げ会場(エルム)へバスで移動して、立食パーティー。
予算がすごいらしく一人2,000円にしてはすごいという感じのごちそうで大満足。
そして、ソプラノソリストの小渡 恵利子さんは青森県出身なので、五所川原の第九は今回で三回目と言うことだったが、実行委員スタッフが「ぜひ例のあれやって下さい!」と懇願。
あれというのはテレビでお馴染みの某引っ越し会社のコマーシャルだ。
彼女は私服姿でマイクに向かい「まさか、ここであれをやるとは・・」と困惑苦笑いしたけど、
ついにマイクの前に立ち「だい・じょう・ぶ~~~~~」と大きな声で歌って下さった。
皆大喜びで大拍手喝さい!
「生大丈夫ありがとうございます!」と司会者なのであった。
これが打ち上げの小渡さんだ。皆さんと一緒に写真をたくさん頼まれていらっしゃった。
そして、こちらが指揮者の末廣 誠先生。
髪振り乱した指揮が素晴らしかった、本当にお疲れ様。
しかし、同じ青森県内でも五所川原と言う土地は津軽の代表のような土地柄でそれはもう熱い。
今回ものすごい情熱を感じた。
青森の佞武多は有名だが、ここでは立佞武多というのがあって、ブラジルの「サンパウロカーニバル」に出陣した感動だとかいろいろ話していた。
太宰治の郷里も昔は金木町と言ったが、今は合併して五所川原なので、いろんな意味で盛り上がる材料がある。
それにしても青森と違いド津軽弁の宝庫の代表で、本音を語ると鋭い津軽人は何を言うかと思い、ややハラハラしたのであった。
しかし、我々合唱団全員にこんなお土産までくれて、
温かい五所川原人。
「こんないい会場もったいないですよ、どんどん使ってください、
今度は佞武多をこっそり見に来ます。予告なしに。」
と言った指揮者の末廣先生。
五所川原人は先生が来県した際に、
いきなり先生を拉致してお酒を飲ませたらしく、
先生はどうもそこの恐れを感じているらしい。。。
しかし、私は正直こんなに本番で眠くなったのは初めてだ。
私と一緒の青森のメンバーも同じだった。
どうも青森と五所川原にはかなりの温度差があったかな?
第九を毎年やる青森と
10年ぶりで今度はいつやるかわからない五所川原の違いだろうな、
たぶん。。。