ところが、毎年のこととはいえ、今年もお盆どきの8月16日の日曜日だった。
係は受付と接待を依頼された。
私は今まで子供が帰省の日にちがはっきりしないために春の段階で引き受けるだけの自信がないので悪いけど断ってきた。
しかし、最近はメンバーも歳をとってきた人が多くなり、なかなか引き受ける人がいなくなった。
そこで、今年は私は思い切って接待係を引き受けた。
何をするか?全くわからず、ただ音楽関係の審査員の先生方への接待は気を使うから大変だとしか聞いてなく、受付よりも引き受け手が最後まで決まらなかったので引き受けてみたという感じだった。
さて、当日、何を着ていこうか?とまず悩み、「接待」というなら一応きちんとしなくてはと思い、最近はパンツ姿ばかりの私だが、今回は久々に紺系のシックな女性らしいワンピースで出かけたが、面白いことに全員スカートだった。
中学校14団体、高校8団体、大学1団体、一般4団体と四部構成のプログラム。
今日の接待係は我コーラス団体の仲間三人。
まずはその日審査する先生方三人へのお茶とお菓子とおしぼりを出す。
そして、大会事務局からの指示でまずは各学校の音楽の楽譜を整理。
その整理の仕方が大変。
まず審査員が三人いるのでカゴを三つ用意しておき、その中にまずは中学生の部の楽譜を1番最初に歌う出番の学校から歌う曲の1冊~2冊の楽譜を、その三つのカゴに裏表紙を上にして入れる。
その後は同様に次々と2番~14番の順に重ねて入れて、最後は全部表表紙が上になるようにひっくり返す。
つまり審査員が1番の出番の学校の楽譜から14番の学校の楽譜まで見やすいようにしていくのだ。
その上に講評用紙14枚と、きちんと削った鉛筆8本くらいに消しゴムを入れた筆入れを載せて、譜面台の上に置く画板を持って、審査員のあとをついて会場に入り、しっかりとセッティングしてくる。
一旦控室に戻った私達は、しばらくは休んで舞台モニターを見ながら雑談。
中学の部が終わるころに会場に行き、審査員席から中学の楽譜と講評用紙の入ったカゴを持ってくると同時に、再びお茶出し。
そのあと高校の部があるので、先程の作業をし、さらに鉛筆を削ったりしてスタンバイして始まるころに審査員の後に続いて再び会場へ行き、セッティングして中学の部のカゴを持ち帰る。
その後は会場に行き高校生の合唱を聴いて鑑賞。
さて、それも終わると同時にすぐに控室に戻り、今度はお昼のお弁当を講師の先生方に配って、お茶出し。
その間に中学の楽譜を各学校に返さなくてはいけないので、仕分けをして袋に入れ受付へ届ける。
そして今度は午後の大学と一般の部のためにカゴに又同様に楽譜と筆記用具等を入れて準備。
そして昼休みが終わる前に会場に行き、高校のカゴを持って控室に戻り、又返却の仕分けをして届ける。
私達にも講師の先生方よりは大分質が落ちるが一応スタッフ弁当が出たので食べたのだが、いつ食べたのか、記憶がないくらい忙しかった。
そして、又会場に行って一般の部の鑑賞もして、全部終わったら楽譜のカゴや譜面台など全部片付けて持ってきて、先生方の飲み食いのお片付けや洗い物。
集合は朝9時、終わったのは午後4時半。
お土産に本部の事務局の人からお菓子を多少いただき、一日の日当3,000円を頂いた。
今年満開の我が家の「フクシャ」
仕事の割に決して高くない日当だけど、受付の仕事が座りっぱなしでチケットをもぎとるだけの単調で、しかも生徒たちの親や学校関係の先生方などが多く、人の顔を見て疲れて大変なのに比べて考えると、接待の部屋は落ち着いていたようにも思う。
それに移動が多い仕事なので、若い学生などのすばらしい生演奏を聴くこともできたし。
何よりも私達も合唱をやってる身として、舞台裏でこんな風に音楽関係のスタッフたちが自分たちのために働いてくれてるんだとか、講師の先生方がこんなにもたくさんの団体に楽譜を見ながら、懇切丁寧な講評を書いて下さってるんだとわかって大変勉強になり、感謝の気持ちが生まれた。
そして、ホールの会場がある二階の廊下の窓から青森の海である陸奥湾が広がって見えるのだが、その日はお天気がよかったせいで、それがとてもさわやかに青く、「ああ!海が見える!」と何度も感嘆の声でそれを眺めて嬉しそうにしていた一人の審査員の先生の声が印象的だった。
以下にその結果が出てたが、高校の1位はよほど素晴らしかったようで三人の審査員共一致してたが、他は審査員によって順位の付け方が全く違うのは面白いものだと思った。
http://apcl.up.seesaa.net/image/E5B9B3E68890EFBC92EFBC97E5B9B4E5BAA6E585A8E697A5E69CACE59088E594B1E382B3E383B3E382AFE383BCE383ABE99D92E6A3AEE79C8CE5A4A7E4BC9AE5AFA9E69FBBE7B590E69E9C.pdf
今年も大きくなって咲いたクチナシの仲間の自慢の「山友花」