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2007.12.15
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「J1セカンドシーズン」を振り返るコラム、その3です。


「攻撃スタイルの光と影」

「皆、言いたい事を言おう。」と練習前に、GK阿部選手が声を上げた。

「もっと前から行って欲しい。」

「もう少し、柔軟に考えるのも良いんじゃーないか。」

阿部選手を始め、山本選手、茂原選手、秋本選手らが思い思いに口を開いた。

それぞれが率直な考えをぶつけた初のミーティングだった。


この時期、イレブンの口からは「戦術の依存」を懸念する声がぽつりぽつりと出始めていた。

パスを回し、ボールを持ってもゴールには到達出来ないゴール。

ショートパス、ショートパス、ショートパス.... サイドで密集を作る独特の戦いと遅攻の連携は相手に研究され、広大な逆サイドはカウンターの餌食となった。

同じ様な形での失点での黒星。

「ああしておけば良かった、こうしておけば良かったと後悔するのは嫌だ。」と阿部選手はミーティングの意図を語った。

更に「ずっと同じ形でパスを回しても相手のバランスは崩れない。」と語った。

井上選手は「広くスペースを使うサッカーも時には大事だし、やっぱり臨機応変にやらなくちゃーいけない。クローズと融合出来れば、もっと強いチームになれる。」と話した。

更に、戦術の閉塞感を指摘した選手も居た。

「このチームのサッカーは良い意味でも悪い意味でも単調で、やるべき事が統一されすぎている。あなり融通が利かないと言うか....。」

第31節の神戸戦。ミスから先制され、秋本選手のゴールで同点に追いついたが後半早々に勝ち越しゴールを割られた。

40分以上反撃の時間は残っていたが、イレブンはロスタイムに入ってるかのようなサッカーを展開した。

神戸戦後、羽地選手は「相手の嫌な所は何なんだろう。そこを突こうという全体の統率感が無かった。」と振り返った。


天皇杯5回戦の鹿島戦。

イレブンは「クローズ」と「オープン」の融合を見せ、J1王者の鹿島を最後まで苦しめた。

それは、大木監督体制最後にイレブンが放った「光」だった。

J2降格が決まった柏戦後大木監督は「甲府の悪い所は見直して欲しいし、良い所、続けてきた部分は続けて欲しい。」と語った。

築き上げたスタイルをどう継承し、改善して行くかが新体制で問われるかと思います。


確かにパスパスのサッカーでは無く、限界を感じた時の「一工夫」が見たい。と毎試合小瀬に足を運ぶ度に思いました。

パスを回す、サッカー用語で言うぞくに「ボールに汗をかかせる」サッカーも見ていて楽しいですが、「ピッチをワイドに使ったり」「常に裏狙い」と様々なサッカーが見たかったです。








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Last updated  2007.12.16 01:40:46
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