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2007.12.17
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「J1セカンドシーズン」を振り返るコラム、その4です。


「現場とフロント」

芝生の一角にプラスチックのかごが置かれていた。

かごの周辺を避けるように選手達が走り、ボールが行き交う。

かごの下には野鳥の卵が保護されていた。

ほのぼのした1コマだったが、プロチームの練習場には似つかわしくない光景だった。

J1でも屈指の練習量を誇るヴァンフォーレ。

しかし、県内を転々とする練習環境は今年も変わらなかった。


練習の拠点として今季中の使用が期待された押原公園。

同公園内でJAWOC(ワールドカップサッカー大会日本組織委)の剰余金による記念事業の補助金などで、整備してきたグランドは公園事業の見直しもあってシーズン中の使用開始は実現しなかった。

「現場の変化のスピードに会社がついていけなかった部分はあるかもしれない。」と社長はリーグ終了後呟いた。

更に「何が出来て、何が出来ないのか。一歩一歩階段を上がるように、順々に出来ることから進めて行かなくてはならない。そこは見失ってはいけない。」と続けました。

再建6年目で債務超過を解消。

J1効果による増収はあったものの、まだ1億円の累積赤字は残る。

単年度黒字ありきの経営方針の中で下部組織の人工芝グランドを確保し、選手寮の整備、現場スタッフの人員拡充なども図った。

今季、初めての強化部門のポストを置いたものの効果は発揮されなかった。

「しっかりした強化とスカウト部門を整える。プレーヤーズマネージメントの確立、強化が今後の最大の課題。」と社長は語りました。


リーグ分配金、スポンサー、入場料収入....

J2降格で来季の運営費は縮小を余儀なくされるが、課題を一つ一つ解消していく姿勢は変わらない。

「うちのクラブはお金で勝負出来ない。それなら、どこで勝負するか?選手の育成を売りにするのか?別のところなのか。その方向性を現場とフロントが一緒に考えないと....。」と新監督に内定する前、安間コーチは語った。

外国人監督を招へいし「転換」へ踏み切るプランもあったが、フロントは安間コーチを現場のトップに昇格させ「継承」の道を選んだ。

「BACK TO J1」をキャッチフレーズにJ1再昇格を来季は狙う。





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Last updated  2007.12.18 11:20:14
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