ネコ駅長とマラソンの旅

分譲のマンションでは昼間は管理人さんがいて､
なんやかんやと世話を焼いてくれますが､
夜は帰ってしまいます。
いないときはどうなるんでしょう…

たいがいは警備会社と契約してあって､
緊急の時は警備員が駆けつけるようになっています。
大手消費者金融会社に似た名前の会社や､
液体胃腸薬に似た名前の会社なんかがそうです。

警備会社も職務内容が多様化していて
防犯のセンサーや信号で侵入を警戒するだけかと思いきや､
マンションやﾋﾞﾙの設備も監視しています。
火災報知器や､受水槽などの満水減水､ポンプの故障､
エレベーターの異常､機械駐車場の異常など、
生活に支障をきたす設備の異常はたいがい
信号を発報するようになっていて
受けると警備員が確認に行くのです。

で、わたしゃその確認に行く係の警備員。

今日も仕事で盗難警報だ設備警報だと華麗にサバきながら
久々にとあるマンションの対応に向いました。

管理人室に入り流麗に処理し出動報告書を書いておりますと､
机に今までの出動報告書が置いてあるのに気付きました。
見てみると恐らく警備開始の平成１１年頃から順番においてあるようです。

古いのから見て行くと、自分が書いた報告書を発見!
日付は平成１２年なので６年のときを超えての再会です！

書いてある字はあんまり変わらんが､
少し丁寧かも。

恐らくこの頃は見習い期間が終わって一人でまわり出した頃､
警報出動の際は不安でいっぱいでどこへ行くのも
どきどきしていました。
無事に処理が終わると一気に気がぬける…
そんなカンジでありました。

そんなことを思い出していると、
テレビドラマのようにその頃の自分と一緒にいるかのような、
というか、一生懸命にぎこちない対応をしている自分が目の前にいるようです。
過去の自分を今の自分が見ている…ような。
もちろん目には見えませんが､
時を超えてなにかでつながっているような気にもなります。

目の前で半分あせりながら処理している自分はどんなことを考えて､
どんな風に日々生きていたんだろう。
そういやたぶんあの出来事の頃やなぁ、こんなこともあったなぁ…
出来る事ならその後の６年間を教えてあげたほうがええのｶﾅぁ…
それを聞いたらこいつはどう思ってどういう返事が返ってくるやろうか…

そんなふうに我が子を見守るように過去の自分をみていると、
もしかしたら今の自分も未来の自分に見られているかもしれません。
今座っている机の後ろから我が子を見守るように見ているのでしょうか…
どこかで見ている未来の自分にいろいろ聞いてみたいですが、
過去の自分ほどつながりを感じることは出来ません。
それは想像もつかない未来の自分だからか…

そんなこんな思いに浸りながら日記を書くと
どんどんはまり込んでしまいまして､
われながら感動的な絵が浮かんできます。
半泣きです。
その絵にはまり込んでの感動とは別に
それを作り出した自分にもやや感動しているところに
まったく純真さというか純粋さが感じられません。

過去の自分に教えてあげるとしたら､

「偽善的なところは変わってないぞ(笑)」

ですかねぇ。
いやらしさ加減はかなりｱｯﾌﾟしてる気もします…

で、たぶん解りにくいと思うのでフォローしときますと､
前出の液体胃腸薬は

「ソル○ック」

です。
柔道家を先頭に掛け声をかけて走る警備員のCMよく見ますよね。

「○ル○ック」

こうするとどっちにも使えます。

過去の俺へ､
「わかりにくいところも変わってないで。」たぶん。