2つの大きな課題にもかかわらず、標題のチップ生産は順調に進みそうだという、日本時間の2024年4月11日に
9TO5MACに出たベン・ラブジョイさんの記事です。
※画像は9TO5MACから引用しました。
AppleチップメーカーのTSMCは、2025年にiPhone 17 ProとPro Max向けの2nmチップ、およびそれ以降の1.4nmチップの作業が順調に進んでいる模様。サライチェーンのレポートによると、TSMCは2つの課題に直面しているが、どちらも生産スケジュールに大きな影響を与えないことを示しているとの事。
課題1:地震で失われた数十万のチップ
- この度の大地震で、TSMCの2nm工場も被害を受けた
- この工場は現在、テスト目的で少量のチップを生産している
- 工場は水害を受け一部の機器を交換する必要があるが、他の工場も含め保険の適用で被害はカバーできる
- Digitimesは、すべてのプロセスサイズで10,000個以下のウェーハが失われたと報告している
- AppleもTSMCもウェーハあたりのチップ収量を開示していないが、業界の見積もりでは、iPhone 15 Proモデル用A17 Proの収量はウェーハあたり約440チップと見積もられる
- したがって損失はせいぜい数十万個以下のチップであり、速やかに補填できるだろう
課題2.アリゾナ州の2nmプラントの高いスタートアップコスト
- TMSCが地震やその他の自然災害への曝露を減らす方法の1つは、海外でより高度な工場を建設することである
- 同社は今週、すでに建設中の2つの大きなプロセスプラントに加えて、アリゾナ州に2nmプラントを建設することを発表した
- 同社はコスト支援のために660億ドルの米国政府助成金を得たが、3つの計画全体の総投資額は650億ドルを超えると予想され、2nmプラントコストの大部分を占める
- 同社はまた、ドイツと日本の追加の先進工場に資金投入する
- 情報源によると、投資問題は2nmスケジュールに影響を与えるとは予想していない
- 工場向けツールメーカーの情報筋によると、TSMCは計画通りにA14[1.4nm]と2nmのプロセス世代への参入に向けて進歩している
- 市場は、台湾の地震、クライアントの発注見込み、新工場設置の高いコストなど、TSMCの事業の見通しが不確実であると見なしている
- しかし半導体機器業界の情報源は、TSMCの能力について楽観している
- 常に大量生産のタイミングを守れなかった競合他社とは異なり、TSMCは公式に公開されたプロセスノード計画であろうと、サプライチェーンにリリースされたロードマップであろうと、時間通りにデビューすることができる、と情報筋は述べた
- 2nmチップの試験生産は2024年後半に開始され、2025年第2四半期に小規模生産が続く
- これにより、2つのiPhone 17 Proモデルの第3四半期に大量生産を開始することができます。
恐るべきはTSMCの底力