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テーブルを挟んだ二人の男
まるで美の両極端に位置するかのような二人 マヌエルが太陽なら、ロブは夜の空に消えてしまいそうな月 マヌエルの彫りの深い顔立ち 決して大きすぎない、でもしっかり焼けた肌に強調された、たくましい筋肉を品のいい純白のシャツがなぞる マヌエルの愛人で、秘書のレイチェルにちょっとした嫉妬心を感じて、私は戸惑った 『。。。。。。。。え』 『。。。。。。。。。。。みえ』 『。。。。。。。。。。。。。。。キミエ!』 マヌエルの声にはっと我に返ると、二人が心配そうな顔で私を見つめていた 『大丈夫かい?キミエ? 顔が少し赤いよ』 『Excuse me....』そういって、私はレストルームへと席をはずした 会議室へ帰ってくると、ロブとマヌエルはすでにミーティングの真っ最中だった 『僕は無能な人間と話しをすることぐらい、時間の無駄遣いは無いと思ってるんだ。 だから、だいたいミーティングを始めて3分で、このクライアントとそれ以上話を続ける価値があるかを僕は見極める。 はずれは無いね。。。。。。』 『やっぱり、トランプ・リアルエステートのマーケティングディレクターなんて、肩書きだけだったのかしら。 やっぱり、外見が語るほど、中身も魅力の無い男だったってことなのね』 これで、さっさと退社できるわと心の中でホッとした そのとき 『僕もこの世界でかなりの人間にあってきたけど、ロブぐらい切れる男は見たこと無いよ』 『。。。。。。。。。。。。。。えっ?』 私は自分の耳を疑った 『僕はこれからニューヨークに飛ばなきゃいけないけど、どうだろうキミエ ロブは今週末ロスで滞在の予定だそうだから、今夜予定が無かったら 街案内ってのは。。。。』 『ぜひ。。。。。』 いい訳とともに、私の口が開く前に、白い歯を覗かせてロブは笑った お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.04 09:06:07
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