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「あのぉ、キミエ、どうかしましたか?」
いつの間にかロブが私の後ろに立っていた。 「え?ああ、何でも無いんです」 私は無理やり笑おうとした、が、あふれたのは涙だった。 「ああ、ごめんなさい」 大したことじゃないはずなのに涙が出たことにびっくりした。 びっくりしたのは私だけじゃなかった。ロブが驚いた顔で心配そうに私を見つめた。 「あ、もし、嫌なら、食事、行かなくても・・・」 「そうじゃないの。ちょっと、嫌なことがあって・・・。さ、こんな夜はパーっとしましょうよ」 無理やりに明るく言った。 私は目の前に立つうだつの上がらない男にすがっていた。 最低・・・。 「あ、あの・・・」 ロブの毛深い、厚い手が私の肩をつかんだ。 「え?」 思いがけない行動に私は動くことが出来なかった。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.11 07:41:11
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