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しばらくの間、二人の間に沈黙が流れた
グラスの中で揺れるグリーンオリーブに目を落とし 目の前にいるロブに話しかけることさえ忘れた私と そんな私を静かに見つめるロブとの間で、数分が過ぎていった 『。。。。。。。。キミエ』 マーティー二で、唇を濡らせながら ロブが口を開いた 『無理に聞くつもりはないよ 君と僕は、あくまでもエージェントとクライアントの関係だ 嫌なら、言わなくていい。。。。。。ただ』 『。。。。。。。。。。。ただ?』 私は顔を上げてロブを見た。 『。。。。。。。。。。。。ただ。。。。 僕なら、君みたいなきれいな人を絶対悲しませたりしないな』 そういって私を見つめるロブの視線に耐え切れなくなって、私は言った 『悲しますとか、悲しまされるとか。。。そんな関係じゃ全然ないの そんなことを要求できるほど、私は彼を愛してないわ』 ふっ とロブは、一瞬私を見抜いたように唇の端で笑った そして言った 『そんなにムキにならなくてもいいよ』 『ただ、君が腹を立ててるのは電話の相手のあの男ではないんじゃないかな なんて思ったもんだから』 カッとなって、私は音を立ててグラスを置いた 周りのカップルが私を見て、ひそひそと会話をする きっと私とロブも恋人同士の小さな諍いをしてると思ってるのだろう そんな状況にさらに腹が立って、私は言った 『なんなの? 私のこと知ったような口きかないで!』 そんな私の行動もちゃんと計算済みだったように、 ロブはひるみもしないで、私の目をしっかり見つめていた つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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