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飛び込んだロブの胸の中で、ロブの鼓動がだんだんと早まるのを感じていた
もうどうでも良かった 仕事も 恋愛も 何もかも忘れて、ほんの一瞬だけそういうしがらみを考えなくていい そんな時間が欲しかった 私の背中にしっかり廻ったロブの腕が、さらに力を入れて私を抱きしめた 静かに私はうなづいた ロブの部屋から見える窓には、高速のライトがきれいな間隔をあけてイルミネートされていた 7年も住み慣れた街が、今夜はやけに見知らぬ街に感じる 窓の下を歩く人の流れを見つめながら この街では、自分もこんなちっぽけな点のひとつでしかないんだと さらに寂しさがこみ上げてきた 『僕、シャワーを浴びて来るよ キミエは少しゆっくりしたらいい』 『そ、そうね そうするわ なんか、いつもよりお酒が回っちゃったみたい』 バスルームへ向かうロブの背中を見ながら 後戻りはできないと自分に言い聞かせていた お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.18 10:38:27
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