目撃
『ふふふ』自然に口元に笑いがこみ上げて来たなんて気持ちいいんだろう今頃、ロブはバスタオルを腰に巻いてシャワーから大きな期待を抱いて出てくる頃だろうそんな姿を想像するだけで、声を出して笑ってしまいそうだ『バカな男。。。。。』マヌエルもライアンもロブもみんな結局は、下半身の欲望に支配された情けない動物『思いっきりロブを舞い上がらせてやってから、捨ててやれば良かったかしら』エレベーターの中で、必死に笑いをこらえる私を見て、周りの客が少し変な視線を投げるそんな事さえも今の私には心地よかった『ピーーーーーーン』エレベーターがロビー階へ着いた事を知らせる『これから飲みなおそうかしら』そんな事を考えながらロビーを横切り自動ドアへと向かうそこへ、スーッとタクシーが滑り込む『あっ』私は思わず声を上げたタクシーから金髪の若い女の肩を抱いて出て来たのはライアンだった