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豆腐と言えば、今はパック入りの包装が 常識として目に映りますが 昔、豆腐は水を張った大きな容器の中に まとめて入れられていて、そこから注文度に 取り出して売られていました。 こんな話すると年がバレバレですが 「豆腐を半丁くださ~い。」「一丁くださーい。」 なんて感じで買っていた頃のお話です。 母に「豆腐を買って来て」と頼まれた私は お店に向かう途中で、ある忘れ物に気づきました。 当時、豆腐を買う人は、ボールやらお皿やらを持参し それに入れて貰う買い物方式があったのですが 中には、入れ物を忘れた人や、その場で急に必要性に 駆られて買う人などは、手の平に乗っけて帰ったり する光景があったりしたものです。 それを見ていた私は、入れ物を取りに帰る事をせず その手でいこうと決め、店に着いてちっちゃな手の中に 豆腐を乗せて貰い、今来た道を再び歩き出しました。 手の平からはみ出した柔らかい豆腐は、歩く振動を 与えずとも…最初からポタポタと崩れ出してたのですが 店のおじさんが、心配そうに後ろから見守っていた事が 「崩れた豆腐を見られたらいけない」という思いに駆られ 家路へ急がせた理由です。 私は何とか形のある内に、豆腐を届けたかったのですが 急いでいた事もあり、結局、家に着いた時には 見るも無残に変わり果てた豆腐の名残りが「ハイ」と 差し出した小さな掌に残っているだけでした。 それを見た母は、カンカンに怒り出し挙句の果てに 「誰が豆腐と言った~?!揚げ豆腐を頼んだだろうが~!」 と言い出してしまったのです。 「違うもん…確かに豆腐って言ったもん」 そう思いながらも母には言えなかった私。 何しろ、その頃の母は威厳のある恐ろし~い存在でしたから。 本当のところ、どっちが正しかったのか分かりませんが 母が、揚げ豆腐って言ってしまったのは、幼い私に 豆腐を頼みながら、入れ物を持たさなかった事に 対する母なりの言い訳であった…と 私は今でも根深くそう思っています(^^;) こうして、同じ立場の母となり、もし自分の子が 同じ事やらかしたら、私の場合、胸がジ~ンと熱くなり 優しくハグしてあげてると思うのですが。 母に限らず昔の母達は、こんなタイプが多かったような(?) というより…親の言う事には口答えせず、素直に従う そんな子供が昔は多かった…気がします。 テレビ番組の『はじめてのお使い』…お子ちゃま達の ドキドキ・ハラハラが伝わって来て 見ていて微笑ましいですね。私にとっては はじめての…では、なかったかも知れませんが 同じようにハラハラ・ドキドキを経験した お使いにまつわる深い~お話でした(^_-) にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月03日 16時55分50秒
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