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灰色の空のむこうには…

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2007.03.26
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あなたは“電池男”の存在を知っていますか?
彼は世の中にあるあらゆる電池を狙っている
のです。これはフィクションではなく、実際に
あったことの話…。


僕がその“電池男”について教えられたのは、
担当しているお店の人からでした。パートさんが、
今日も「あの子が来た」と言われて見てみると、
まだ中学生くらいの少年、パートさんは彼を
見つけると急いでお店にある廃棄予定の電池が
入った箱を片付けだし、彼の目から隠すと、意味
もなくレジ付近まで来た少年は目的物がなかった
のか、数分うろうろしてから、店から出て行き
ました。パートさんに聞きますと、彼は電池の
収集家であり、いらなくなった電池を集めて
いるとのことです。

パートさんが言うには、彼の狙っている電池と
いうのは充電池であり、しかもリサイクル対象
になっているニッカド電池などのもう使いもの
にならなくなったものだそうです。その少年が
現れたのは最近のことなのだそうですが、レジに
ある電池回収箱にいきなり手を入れたかと思えば、
ごそごそ中を漁りだし、電池を手にとって頂戴と
一言。最初は使えなくなったそんなものを、どう
するのかわからなかったし、どうせ廃棄する予定
のものですから、あげていたそうなのですが、
その少年がそれからもコンスタンスに現れては
電池を持っていくので、さすがにお店としても
廃棄物とはいえ、少年にあげて処理するという
のも問題なので、渡さなくなったそうなのです。

で、この少年、何度もお店に電池を狙って来る
ので、お店の人もアプローチをして仕入れた情報
によると、電池を集めているのは使えなくなった
充電池だけで、それをどうにかして再利用できる
手段があるとか。リサイクル対象の電池なので
方法によっては再び使えるようになるのも当然
ですが、それをなぜ少年が知っているのかは謎
のまま。で、その少年は再び使えるようにして
どう処理しているのかも謎。ですが、その少年
には奇妙な癖があって、奇数が嫌いらしく電池
が偶数しか見つからなかったときは問題ないの
ですが、奇数だともう1つ出てくるまで待つか、
1つ置いて帰るそうです。何でそんなこだわり
があるのかも謎。親御さんはお子さんの電池好き
なところはもう諦めてるらしく、家にたくさんの
電池があろうと放置しているそうです。そして
最大の謎は、僕の担当しているお店でも電池を
売っているのに関わらず、ある日100円ショップ
の袋を持って現れた少年は、電池を買ってきた
そうです。って、充電池を持っていってるんだから、
お店で買えっちゅうねん!とパートさんは怒って
ました。

いやはや、何のために電池を集めているのか、
謎な少年“電池男”。お店は鉄壁のディフェンスで
少年の電池収集を阻止しようとしていますので、
少年は別の場所を求めて旅立つかもしれません。
ひょっとしてあなたの街に“電池男”が現れる
かも…。





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Last updated  2007.04.01 18:55:12
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