灰色の空のむこうには…

今から３年少し前、僕が今の担当法人さんに異動
が決定して心機一転頑張ろうと引継ぎをしていた
頃、当時はまだ会社からの帰りに酒屋さんの前で
一杯ひっかけて帰るという流れがありまして、
人並みくらいにお酒を飲む僕はお酒があるところ
にしまずんばありと言われるくらいに飲み歩いて
いたのですが、それ以前に担当していた法人さん
の人たちと飲んでいるところに、新しく担当する
ことになる法人さんの上司、現上司がたまたま
やって来ました。

始めは別枠で飲んでいたのですが、杯が進むと
いつの間にか一緒になっていろいろと話すことに
なったのですが、その上司が突然僕に次からの
仕事は大丈夫なんかと言ってきたのですが、僕は
まだ新しい法人さんの担当を持って動いていない
ですし、どちらかといえば前の法人さんのときは
お店に行くよりも倉庫に行くことが多く、物流の
仕事ばかりしていたので突然そんな席で言われても
即答することが出来なかったのですが、僕が何か
言おうとするよりも先に、たまたまその席にいた
当時の上司がこいつは大丈夫ですよと太鼓判を
押してくれました。ちゃんとお店に入り込んで仕事
が出来るんで心配ないですと。

当時の僕はどちらかというと、あまり自分を前に
出すというのが苦手でアクがなく目立たない存在
だったと思うのですが、そんな中でも僕のやって
きた仕事を本部さんでの噂や僕が応援しているとき
にお店に来たときの応対、たまに報告する実績や
倉庫でのやり取りなどを判断してそう評価して
もらっていたというのはとてもうれしかったです。
僕は一癖も二癖もある倉庫の担当していたのですが、
その倉庫にしてお前の言うことならよっぽどのことが
ない限りお前の判断でやって構わないと言ってくれて
いたので僕もやりやすかったのですが、お酒の場
でしたがそう僕のことをしっかりと見ていてくれた
というのはとても励みになりました。いくらお店での
評価が高かろうが、会社での評価が僕ら営業の全て
ですのでそのように思っていてもらえたのが僕が
異動するときになってわかったというのは遅かった
かもしれませんが、それまでの僕のやり方というもの
をそのように評価していてくれたというのはとても
励みになりました。上司にとってはそのときの言葉は
何気ない言葉であったのかもしれませんが、今でも
かけられたその言葉は僕にとっては大切な言葉であり、
忘れることが出来ない宝物です。