灰色の空のむこうには…

今週は年末商戦の最大の山場を迎えるクリスマス
商戦ということで、いつものようにお店へと応援
に行ってました。店頭に立っていますと、色々な
お客さんがいるので面白いのですが、基本は僕
なんて常駐でそのお店にいるわけでもなく、期間
限定でいるのですから、その日の売り上げはその
日のうちに上がらないとどうしようもないのですが、
それでもお客さんといろいろな約束をすることが
あります。ちょっと考えてから買うのを決める
だの、来週来るわだの、お客さんにすれば体裁
良く断ってるのかもしれませんが、スポット的に
しか店頭に立たない僕は後日でも売れればいいかな
と思う一方で、今日中に購入を決めてもらわないと、
考えたら興味をなくす可能性がある以上、なるべく
売り切るというのを心がけているのですが、まぁ
どうしてもぱっと会っただけの人間関係でも信用
が第一なので決まらないときもままあったりします。

で、昨日の夕方頃にカップルでクリスマスプレゼント
らしきものを選びに来たお客さんがいて、僕が接客
していたのですが、こりゃ買ってくれそうだなと
思ったのでこれでもかとイケイケで押し切り、なぜか
単品だけ見に来ていたのに、エステのセット商品を
買うことを決めてくれたのですが、いきなり２人は
時計を気にしだして明日に買うというのではダメ？
とか言い出すではないですか。ここまで来てそんな
ご無体なぁ…、と思いながらもその理由を聞くと、
どうも１８時半から食事の予約をしているそうでその
場に荷物を持っていくのが気になるとか。せっかくの
イベント時に荷物を持っていくのもどうかと言われる
と思わずそりゃそうだと納得してしまいそうになった
のですが、一晩経って家に帰ると来ない人もいるので
どうにか取り置きという意味で伝票だけでもあげて
おこうかなと思うと、女性のほうがエステセットの
１つのほうでどちらにしようか迷っているとか。
う～ん、値差がちょっとあるので、それもそうかなと
思いつつここで押せば決まるのも決まらないと思い、
取り置きしておくので明日に来てくれますか？と聞く
と近くのホテルに泊まる予定だから大丈夫だとか。
その言葉を信じて明日に期待しようっ♪と思いながらも
とりあえずどちらに決まるかは明日の風が吹くとして
どちらにしろ値段は出さないといけないのでお客さんが
帰られてから担当者の人に相談してギリギリラインの
価格を出してもらいました。

今朝は二日酔いになりながら応援していたのですが、
ふらふらの中でもそのお客さんたちは昼前には来る
と言っていたのでとりあえずは早めのお昼休憩に
行って体調を整えるわけにもいかず、顔面蒼白の
顔でお店で立って待っていると、エステ商品の前に
見覚えのある後ろ姿が！あっ、あの後ろ姿は２人が
返って来てくれたんだぁ♪とうれしくなりながら
酔いもさくっと醒めて、２人かどうか確認しないで
後ろから「おはようございます！」と声をかけると
やっぱりそのお２人。ちょうど挨拶したときに、
向こうで頭を下げている人がいたので誰かと思うと
店内を巡回していたお店の部長さんが横を通って
いて僕が挨拶をしたと思って頭を下げてくれていた
のが全然気付いてなかった僕にはちょっと面白かった
のですが。それはともかく、どっちにしようかまだ
悩まれていたので、もう一度商品の説明をすると
いいほうの商品とセットで買っていってくれました。
いや～、こうして約束したお客さんがきっちりと
返って来てくれるというのは接客の冥利に尽きますね。
僕よりちょっと若いくらいのカップルでしたが、
よくその辺にいるような若者ではなく、爽やかな
感じのいい２人だったので、僕もせっかく使って
もらうなら買ってから後悔するのではなく、いい
商品を使ってもらいたいと思うので、ひさしぶりに
満足いく接客が出来たなぁとうれしかったです。

接客が終わって疑問に思ったのは、二日酔いのボケた
頭だった僕がなぜその一見さんなカップルの後ろ姿を
見ただけで、そのお２人だとわかったのか。普通は
昨日ちょっとしゃべった人の顔もなかなか覚えていない
のに。あまりにも爽やかなお似合いのカップルだった
ので、あんまり違和感を感じなかったのですが、よく
よく考えたら２人とも昨日とまったく同じ服装だった
から…。世の中クリスマス商戦と言いながらも、全然
クリスマスなんて関係のない三十路の独身貴族の僕に
とってそんなのウラヤマシクナイ（棒読み）もんっ！
しくしく…。