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灰色の空のむこうには…

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2008.01.18
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カテゴリ:本の話題
先日の日記に書きましたように、ここ数日はよく
CMも目にすることの増えたデアゴスティーニ社
から創刊された新シリーズ「歴史のミステリー」
ですが、せっかく買い始めたのですからいつまで
買い続けるかはまったくわからないですが、感想
でも書いていこうかなと。当然のようにこの雑誌
の感想を書かなくなったときにはもう買い続ける
のを止めたものだと思ってそっとしておいていただ
ければ幸いです。

今回、創刊号ということもあり、初回のものに
してはなかなか内容に力が入っていたかと思い
ます。これからその取上げられた内容から僕が
これはと思った記事について感想を書いていこう
かなと。今回のトピックスとしては、

○本能寺の変の首謀者は誰だったのか?
○イエス・キリストに子供は存在したのか?
○チャビン・デ・ワンタル(ペルー)
○アポロ11号月面着陸は捏造だったのか!?
○『大使たち』ハンス・ホルバイン
○ハーメルンの笛吹き男
○人類の起源~1万年前
○トーマス・エジソン

というものです。アンデスの古代神殿である
チャビン・デ・ワンタルの話は初めて聞く名前
だったためイマイチ感じるところがなく微妙な
内容だったのですが、それ以外の記事は概ね
面白かったと思います。この中でも特に取り
上げたいなと思ったのがハーメルンの笛吹き男
についてです。

そもそもこのハーメルンの笛吹き男の伝説と
いうのは童話や昔話で馴染みのあるものだと
思うのですが、この本ではこれが実際にあった
ことなのか、どうして忽然と130人もの子供
が失踪したのかというところを焦点に検証されて
います。歴史的事実やいろいろな解釈を掲載
されていますが、僕はこの物語には思い入れが
ありまして昔読んだ「MASTERキートン」
というマンガにこの伝説のくだりが登場して
この本とは解釈をしていまして、それを支持したい
なぁと思います。

この伝説が語られた当時は黒死病が流行っていて、
ハーメルンの笛吹き男はその原因ともなるネズミ
をそもそも笛の音で誘い出して退治したにも関わ
らず、街の人が報酬を出し渋ったために怒った男
はその笛で今度は子供たちを連れ去ったという
ことになってますが、このマンガではその伝説の
当時の人々は天然痘を黒死病のひとつと考えられて
いたそうです。天然痘という病気は一度かかると
二度とかからないところから、ジェンナーの種痘
によって予防法が確立する以前には比較的症状の
軽い患者に触れて免疫を得る方法があったそうです。
この笛吹き男はそんな天然痘を防ぐために良性の
患者を探す旅に出た道すがらに黒死病(天然痘)が
流行っていたハーメルンで何人かを治療し、その中
から良性の菌を持つ子供を選んで130人の子供
たちと天然痘の治療をする旅に出たというものです。

これはこのマンガの中での仮説でしかないのですが、
残酷なハーメルンの笛吹き男の伝説もこうした偉業
を称えた物語の一節と思うと夢があってロマンを
感じてしまうものですね。





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Last updated  2008.01.20 16:10:02
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