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灰色の空のむこうには…

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2008.05.14
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カテゴリ:本の話題
というわけで、ずるずる読むのが遅れながら
まだ買い続けている「歴史のミステリー」
毎度読み終えたら感想を書いているはずなの
ですが、週刊誌なのに更新は隔週でしかして
ないことにミステリーを感じつつ、それは触れ
てはいけない秘密のような気がしながら、今号
のトピックスです。

○西郷隆盛はなぜ自刃に追い込まれたのか?
○幻の中国王朝「夏」は存在したのか?
○ギザの大ピラミッド(エジプト)
○モーツァルトは暗殺された!?
○国宝『稲葉天目』
○仮面の男
○紀元251~300年
○宮本武蔵

というものだったのですが…、前号がとても
僕的にヒットしたので今号も期待していたの
ですが、あまりこれという内容ではなかった
です。まぁ、仮面の男のことはちょっと興味
深く読めましたが、後はあまり…。その中で
まだ良かったなぁと思うのが、国宝『稲葉
天目』の項目でした。

僕はあまり美術品に詳しくないのですが、この
『稲葉天目』というのは茶器の名前で、漆黒の
見込みに群れをなす星紋と、それを取り巻く
光彩の渦が陽の光を得て、光彩は瑠璃から赤へ、
黄へ、紫へと、とりどりに色を変えるものだそう
です。この茶器のことを総じて「曜変天目」と
いうのだそうですが、「曜変」とは光り輝いて
姿を変えるもののことで、その名を戴いている
そうなのですが、世界にこの手の茶器は3点しか
ない名器らしく、どれもが国宝に指定されている
とか。

そもそもこの「曜変天目」は12世紀に中国の
福建省で焼かれた茶器ということ以外は何も
わかっておらず、作り方から素地その他、すべて
が謎に包まれているものなのです。当時の中国の
美意識としてはこの「曜変」というものはでき
そこないとして扱われたそうで、生産国である
中国にも存在していないそうです。この「曜変」
に魅せられた数多くの現代の陶芸家が再現しよう
と挑戦しているのだそうですが、これだけ科学が
進歩した現在でもいまだに再現できないとは、
偶然が産んだ産物なのか、はたまたきちんとした
作り方があったのか、今となってはわからない
のですが写真で見る限りでもとても美しいもの
ですからぜひとも謎を解き明かして現代に復活
させてほしいものです。それにしても、現代でも
まだ解明できない名品を作った昔の人の技術という
ものは素晴らしいものですね。





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Last updated  2008.05.24 20:57:29
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