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灰色の空のむこうには…

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2009.03.03
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カテゴリ:本の話題

銀河英雄伝説7 怒涛篇


なぜなら、えらそうに言わせてもらえれば、
民主主義とは対等の友人をつくる思想で
あって、主従をつくる思想ではないからだ



退役生活に別れを告げ、“不正規隊”を連れエル・ファ
シルの独立革命政府と合流したヤンは、二度目のイゼル
ローン攻略を目論む。一方、自由惑星同盟を完全に粉砕
するべく、首都ハイネセンへ艦隊を差し向けたライン
ハルトに、同盟軍の宿将ビュコックが最後の抗戦を試みた。
圧倒的劣勢のなか、護るべきもののために立ち上がった
老将と若き皇帝の激戦は、英雄たちに何をもたらすのか。

前巻を読み終えてから1年ちょっと経ってしまったわけ
ですが、ようやく7巻目を読み終えることが出来ました。
で、この作品を読み終えた結論としては、やっぱり銀河
英雄伝説は面白い、月並みですがこの言葉に尽きると
思います。ひさしぶりに読んだので、各キャラクターの
性格とかはすっかり忘れてしまっていましたが、それでも
物語自体を楽しめるようなしっかりとした人物描写により、
この巻に登場する人物だけでも魅力的なキャラクターが
彩られていて、この人物はこういうキャラクターだと想像
出来るような人間群像劇が描かれていました。

この巻での見所といえば、やはり同盟軍最後の将である
ビュコック元帥の最期の言葉だと思います。冒頭にも
ありますが、ラインハルトの帝国主義との勝ち目のない
戦いに敗れ、降伏を勧告されたときに語った言葉こそが、
本来の意味での民主主義というのを物語っていたのでは
ないかと。今はとかく勝ち組、負け組という優劣で判断
しがちな民主主義の世界になっていますが、根源的な
民主主義というものはみんなで仲良くというのは保守的な
思考に陥ってしまうかもしれませんが、そうあるべきだと
語り光となったビュコック元帥の言葉は一考に価するもの
だと思います。





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Last updated  2009.03.05 09:01:10
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