|
カテゴリ:本の話題
銀河英雄伝説10 落日篇 しかしなんだな、人間、いや人間の集団という 奴は、話しあえば解決できるていどのことに、 何億リットルもの血を流さなきゃならないのかな 腹心の部下ヒルダを皇妃に迎え、世継ぎの誕生を待つ ばかりとなったラインハルト。旧同盟領に潜む地球教 残党のテロ、元自治領主の暗躍、度重なる病の兆候など 懸念は尽きないが、数々の苦難を経て、新王朝はよう やく安泰を迎えたかに見えた。一方、“魔術師ヤン” の後継者ユリアンは、共和政府自らが仕掛ける最初に して最後の戦いを決断する。 ようやく長かった銀河英雄伝説シリーズを読み終える ことが出来ました。さすがに最終巻だけあって、前巻 までの戦いの連続からの流れを汲んで最後の戦いが 行われるのですが、祭りはいつか終わるものでその 最終決戦を期に淡々と事後処理が進み、動乱続きの 銀河は終焉へと向かうさまがどこかしらこれまでの 活気のあった様とは真逆に収束していったのは、取り 立てて記すことがない日々こそが平和であると物語って いたのかもしれません。 この作品を読んで感じたことは、戦争とはいかに愚か な行為であるかということを語り尽くしていたと思い ます。冒頭の言葉にもありますように、頭ではわかって いながらも、それを形にしようと思えば様々な思惑が 蔓延ってくるために感情では割り切れず、そのために 最終手段に訴えるというのをやめることができないので、 歴史はいつまで立っても繰り返されるものなのかもしれ ません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.31 23:14:44
コメント(0) | コメントを書く
[本の話題] カテゴリの最新記事
|