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カテゴリ:本の話題
スカイ・イクリプス そう、飛び回って、遊びたい。 走り回りたい。 この広い、美しい、自由な場所で。 尊厳と孤独を懸けて。 ここへ上がってくる奴は、みんな素晴らしい。 空で、地上で、海で。「彼ら」は「スカイ・クロラ」の 世界で生き続ける。憧れ、望み、求め、諦めながら―。 さまざまな登場人物によって織りなされる八つの物語は、 この世界に満ちた謎を解く鍵となる。 ようやく、スカイ・クロラシリーズの最新巻にして、 全ての謎を解く鍵である本巻を読み終えることが出来ま した。今巻はあらすじにもあるように本シリーズ中の いわゆるミッシングリングに当たる部分を8つの短編で 描かれているのですが、そのそれぞれの主人公は明記 されているのもあれば想像に委ねているものもあって、 明記されているものはなるほどと思うのですが、想像 するしかない人物は本当にこの人物であってるのかと 難しいところでした。特に最後のエピソードである短編 は、このシリーズの後日談なだけに、かなり捉えどころ がなく判断の難しいところでした。 しかし、そのいずれにも共通しているのは、とても清涼 感の溢れる心地良いテンポで展開する物語でして、その 謎も気にならないくらいに引き込まれる文章には、ただ 圧倒されるばかりでした。本シリーズを通して主人公は 変遷する訳ですが、その心に抱くものは共通するものが あり、それを読み解くのは困難ながらもとても楽しめる という不思議な読後感を感じる物語であったと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.22 01:19:27
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