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カテゴリ:本の話題
うみねこのなく頃にEpisode1(上) 異性の気持ちを探るのは、難事件のトリックを 暴くよりはるかに高度な技術なのよ。私に言わ せれば、名作推理小説より恋愛小説のほうが よっぽど難解なミステリーなんだから。 1986年10月、伊豆諸島に浮かぶ小さな孤島“六軒島”。 年に一度の親族会議のために集まった大富豪“右代宮家”の 人々。議題は、余命あとわずかと宣告された当主・金蔵の遺産 問題。互いに腹を探り合う大人たちと、無邪気に再会を喜ぶ 子供たち…。だが、台風が近づき不吉な暗雲に六軒島が包ま れる時、魔女伝説は蘇り、血も凍る惨劇の幕が上がる―。 というわけで、最初はどうかと思いながらも読み進めるうち にその魅力と奥深さの虜になってしまった名作「ひぐらしの なく頃に」の作者である竜騎士07氏の最新作である本巻が ようやく発売されました。この作品も「ひぐらし」シリーズと 同様に、初めは同人ゲームで発売されたものを小説化した作品 ということで、氏の魅力溢れる世界観を楽しみに読んだのです が、感想としてはこれまた「ひぐらし」シリーズ同様、1巻目 から掴みどころのない作品として今後物語がどういう方向に 進んでいくのか全く予測もつかないものでした。 やはり氏の卓越した独特な日常風景の描写は、そこに登場する 18人もの大多数の人物像を、この人物はこういう人間だと までわかるくらいまで細かく描写しており、もはや現実のもの として物語を受け入れるところまで持っていく一方で、謎に 包まれた魔女の存在をほのめかすことで一種のミステリーな 部分も醸し出しているところもあり、まさしく嵐の前の静けさ と言った感じで物語は展開していました。この物語が今後どの ように展開していくのか、そしてEpisode1と銘打たれている 以上、他のエピソードではまた違った展開を見せるのではない かという期待で、以後の続巻の発売がとても待ち遠しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.23 21:44:18
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