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灰色の空のむこうには…

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2009.09.03
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カテゴリ:映画な話
というわけで、本当にひさしぶりになるのですが、
このたびデアゴスティーニ社から刊行されること
になりました、オペラ・コレクションの創刊号で
ある第1号を購入いたしました。

デアゴスティーニ社から発売されるDVDコレク
ションを買うのは「24」のシーズン6以来です
から半年ちょっとぶりになるのですが、たまたま
観劇に興味があってもなかなか見る機会がなかった
僕としては、これを機にオペラの世界に入門しよう
とテレビCMを見て即購入を決定、記念すべき第
1号にはタイトルにもあるようにオペラではかなり
有名な「カルメン」でした。


当然のことながら、「カルメン」というタイトルは
知っていても内容は全く知らない僕は、初見のもの
だったのですがやはり録音ではなくその場でライブ
で演奏されながらの演劇というものはかなりの臨場
感があったように思います。

これまで観劇と言えば、宝塚か劇団四季しか見た
ことがなかったのですが、台詞のそのほとんどを
歌に乗せて歌い上げるオペラは、これが本場のもの
なのかと思いました。

いかんせん、古典的作品なため現代劇みたいに1
から10まで説明してくれるものでなく、端的と
いうよりもあっさりとした情景描写に溢れんばかり
の心情吐露に偏りすぎてた感は否めませんが、これ
がオペラと思って見続ければ慣れてくるものでは
ないかなと思います。


ところで、このカルメンを見てふと思ったのですが、
このカルメンという女性は当時としては破天荒な
女性の代名詞みたいな扱いだったのですが、この
作品を見る限り僕が感じたのは違ったものでした。

物語としてはこちらを参照していただきたいのです
が、このカルメンという女性は半年で恋人を変える
と噂される女性でして、実際のところ自分で自分の
心を理解しきれなかったのではないかなと思います。

というのも、第3幕でエスカミーリョに心を奪われ
つつある自分というものを自覚しながらも、密輸団の
アジトである山中でカード占いをしたところ、自分
の後に男も死ぬという結果が出たのですが、物語の
ラストで明らかにカルメンが死んだ後にそれを暗示
されているのはエスカミーリョではなくホセのほう
でした。

さらには、ジプシーは全財産を身に付けて旅をする
という民族性があるのですが、第4幕でいよいよ
決定的にホセと別れてエスカミーリョへの愛をホセ
に告白するときに、ホセからもらった指輪を捨てて
いるというのも、密輸団にいながらそんな金目の
もの、ましてや終わった男性との思い出の品をいつ
までも持ち続けているというのも理解に苦しみます。


これはあくまでも僕の見解であって実際の解釈と
しては先ほど参照したページのほうが正しいのかも
しれませんが、僕の中でのカルメンという女性の
イメージは自分を偽ることで強がって生きた女性
という感じに映りました。

それはともかく、このオペラの中ではクラッシック
で有名な曲も何曲も出てきたりして、ピンク・レディー
カルメンしか知らなかった僕としては劇の内容だけ
でなく音楽でも楽しめるものでした。





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Last updated  2009.09.22 22:49:00
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